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[い]の花

いかりそう(碇草)

Epimedium grandiflorum
var. thunbergianum

メギ科/イカリソウ属/多年草/草丈20〜40m/開花4〜5月
アジアから南ヨーロッパにかけて分布。日本では北海道ら本州・四国・九州の、太平洋側の平野部や低い山地に分布。さまざまな品種があり、変種や交雑種も多く種の特定は難しい。名の由来は、船の碇(いかり)に似ているところから。茎葉を天日干しにし、淫羊藿(いんようかくは)という精力剤として利用されている。
誕生花&花言葉:4月6日、人生の出発。

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いしみかわ
(石実皮)  Persicaria perfoliata

タデ科/イヌタデ属/つる性一年草/開花7~10月/結実9~11月
東アジアに広く分布し、日本では北海道から沖縄まで全国で見られる。つる状で1〜3m ほどになる。葉の形は三角形で淡い緑色。表面が白い粉を吹いたようになっている。さらに丸い托葉が完全に茎を囲む、まるでお皿の真ん中を茎が突き抜けたようになっているのがユニーク。茎と葉柄には多数の下向きの鋭いとげ(逆刺)が生える。花後につく5mm ほどの果実が熟して鮮やかな藍色となる。この藍色に見えるのは萼で、それに包まれ中にはつやのある黒色の固い実がある。中国では全草を乾かして解熱・下痢止め・利尿などに効く生薬として利用される。
誕生花&花言葉:10月29日*、気まぐれ

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いそぎく
(磯菊) Chrysanthemum pacificum

キク科/キク属/多年草/草丈30cm ほど/開花10~11月
千葉県~静岡県、伊豆諸島の海岸沿いなどに自生する。古くから観賞用にも栽培されている。黄色の花(筒状花…筒型の小さ花が集まったもの)が多数咲く。葉は厚く白い縁取りが印象的で美しい。裏側には白い毛が密生している。名の由来は字の通り、礒の菊。
誕生花&花言葉:11月17日、清楚な美しさ。

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いちい
(一位) Taxus cuspidata

イチイ科/イチイキ属/常緑針葉樹/樹高10〜20m/結実 初秋
北海道から九州に分布。雌雄異株。雄花は小さい楕円形。雌花は緑色で卵方。実は甘くて食べられるが、中の種は有毒。木材は年輪の幅が狭く緻密で狂いが生じにくく加工しやすため工芸品等に使われる。名の由来は、むかし飛騨の位山(くらいやま)のイチイの木で笏しゃくを作り、朝廷から官位の一位を賜ったことからと言われてる。
誕生花&花言葉:10月21日、憂愁

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いちご
(苺)  Fragaria × ananassa

日本でイチゴの栽培種として流通しているものは、ほぼ全てオランダイチゴ(Fragaria ×ananassa Duchesne ex Rozier)のようである。写真は昨年、娘からもらった苗を玄関先の植木鉢で栽培中のもの。(オランダイチゴかどうかは、特定できていない)

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いちょう
(公孫樹・銀杏)  Ginkgo biloba

イチョウ科/イチョウ属/落葉高木/樹高20~45m/開花4月
中国原産。日本各地に分布。むかし留学僧が持ち帰って広まったようだ。起源は古生代にさかのぼり、中生代ジュラ紀には多くの種類が栄えていたが、現在はそのうちの1 種が生き残ったもの。雄雌異株。日本では街路樹に多く使われる樹種。紅葉が美しい東京神宮外苑、大阪御堂筋をはじめとする有名な並木道も多い。
誕生花&花言葉:10月29日、長寿。

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いぬたで
(犬蓼)  Persicaria longiseta

タデ科/イヌタデ属/一年草/草丈30cm 前後/開花6~10月
北海道から琉球、千島・樺太・朝鮮・中国・ヒマラヤなどにも広く分布する。やや湿った半日陰などに多く、道端や原野などに生育する。イヌタデの名には「食べられない蓼」という意味がある。子どもがままごと遊びで、花を赤飯にみたてたので、アカマンマの別名がある。
誕生花&花言葉:11月4日、あなたのために役に立ちたい。

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いぬほうずき
(犬酸漿) Solanum

ナス科/ナス属/一年草/草丈20 ~ 60cm /開花7~10月
茎はまっすぐに立ちよく枝分かれする。葉は互生し卵形。かさかさとした感触で表面には短い毛が散生している。茎の途中から枝を出し白い花を4 ~ 8 個やや総状につける。果実は未熟な場合には青く、熟すと黒色の果実となり、つやが無い。イヌホオズキの仲間にはアメリカイヌホオズキ、テリミノイヌホオズキ、カンザシイヌホオズキ、オオイヌホオズキなどあり、似ていて見分け難い。写真=実は艶がないので、「いぬほうずき」と思われる。花の写真を見ると、花冠が基部まで切れ込むので「アメリカいぬほうずき」のように思われる。「いぬほうずき」は、花冠が基部まで切れ込まない。
誕生花&花言葉:7月12日、噓

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いぼたのき
(水蝋の木) Ligustrum obtusifolium

モクセイ科/イボタノキ属/落葉低木/樹高2~4m/開花5~6月イボタノキは北海道から九州、朝鮮半島にも分布する。谷沿いの明るい森林や林縁に生育。樹皮につくカイガラムシの1種が蝋物質を分泌し、かたまったものをイボタ蝋という。イボタ蝋は融点が高いので夏でも溶けることがなく、家具のつや出しに使ったり、戸のすべりをよくするために敷居に塗ったりする。別名、トバシリはこのことに由来する。また、民間薬として強壮、止血に用いたという。材は堅いので印や杖に利用される。

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いわやつで
(岩八手) Mukdenia rossii

ユキノシタ科/イワヤツデ属/多年草/草丈20〜40cm/開花3月〜4月朝鮮半島、中国東北部に分布する。花が咲き始めると赤い色が消えて白一色になる。葉の形がヤツデに似ているのが名前の由来。別名タンチョウソウ(丹頂草)はつぼみが丹頂鶴の頭のように赤いことによる。

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