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SWAAN4RLBERG靴工場-訪問記

7月の初め頃、
念願だった“靴工場”へ見学に行ってきました。


⚫︎ウグイス色のレースアップをはいて。

今回お邪魔させていただいたのは、昨年から当店でも販売させていただいている
TOSTO株式会社さん(SWAAN4RLBERGさん)の岡山工場。
本社は愛知県にありますが、生産は全て岡山にある自社工場で行われており担当さんへのご挨拶も兼ねての訪問でした。

岡山駅から電車を乗り換えてたどり着いたのは【児島】という駅。
瀬戸内海に面した自然豊かな町に靴工場はありました。
駅へ着くと担当の中塚さんと逸見さんが迎えにきてくださり、
お昼をご一緒していただけることに^^


児島駅近くの人気ラーメン店“こうた”にて。

馴染みのない地での食事は迷いすぎてタイミングを逃し結局食べずに終わることもある私…(食いしん坊すぎて悔いが残らない食事にこだわりすぎるため)
現地の方のオススメをご一緒していただけるなんて…😭
濃すぎない豚骨系の中華そばで美味しかったです。
これだけでも十分素敵な旅の思い出…!と感動しましたが、
ここからが本番です。


ラーメンのこうたさんから車で5分ちょい、
“TOSTO co.,ltd”に着きました!


坂の上の小高い土地に建つ工場からは、海や山…児島の風景が見渡せます。

この場所はジーンズメーカーBIG JOHNの倉庫だったところを靴工場として
再利用しているとのこと。
敷地内にはBIGJOHN創始者・尾崎小太郎さんの企業理念の石碑もあったりで
ものづくりに対する熱量を感じられるスポットでした。

いざ、工場内へ!



この工場では現在、10名の職人(事務員さん)が働かれているそうです。
靴作り30年以上のベテラン職人さんから、入社1年未満の新人さんまで…
この日は事務員さんをのぞいた9名が勤務されていました。

製造する商品は自社製品(SWAAN4RLBERG)だけでなく、
技術を活かしてOEM生産も請け負っていらっしゃるとのことで
広い工場の中にはたくさんすぎる資材と道具、生産課程にある靴たちで溢れかえっていました。


靴のデザインはまず足型の模型(トルソー的な?)にデザインを直に書き込んでいくのだそう。
そこから型を取り試作〜修正を繰り返し、
想像通りのデザインに仕上がっているか?
履き心地はどうか?
耐久性は?
など課題をクリアしたものが商品化されています。
デザインや用途によって使う革の厚みや硬さなども変えられており、
これは…10人で手分けをしても作業多すぎ…!と感じました。
(そんな中、お時間割いて説明していただき申し訳ない…!)

今回の訪問には大きく2つの目的があって、
その1つが靴の修理をお願いすることでした。

⚫︎My first SWAAN4RLBERG shoes

SWAAN4RLBERGさんの靴は“リペア&クリーニング”のアフターフォローもされており「果たしてどのくらいの傷み具合まで直るのだろう?」
と気になっていたのでボロボロに履きつぶしてしまった自靴を持参して
お修理に挑んでいただきました。


ね、ボロいでしょ。w
本当に履きやすい靴(歩きやすい&合わせやすい)でしたので、
昨年中は毎日のように履き、走ったり歩いたり…どこでも一緒に出かけましたからね。。。
柔らかさのあまり、ヒール部分を踏んでしまったりもしてヨレヨレでかわいそう😅
本来はここまで吐き潰したなら2代目に買い替えた方がいいです。
(修理代でけっこうかかりますし)

事前にメールでご相談させていただいた際にも
「本体革まで穴がいっちゃってるから直らないかも…」と言われていたのですが
「出来るところまでやってみましょう!」と、のってくださった中塚さん。


まずは、穴のあいたソールを剥がすべく大きな機械の中に入れて接着剤を溶かします。
靴のデザインや使われている材料によって温度や時間を変えられていました。
修理の場合は、どのくらい履かれていたのかなど+で計算をしなければいけないでしょうからコレはもう経験値でしょうかね?


l

熱を加えて接着剤が緩んできたら、ここから力技!
本体にはキズをつけないよう気をつけつつ、ソールをエイヤーと剥がしていきます。


苦労の甲斐ありなんとかソールが取れた靴。
と、ここで残念なお知らせが…
ソール剥がしの工程で右靴が復帰できない状態になりました。
私の歩き方の癖なんですが、右重心気味でしてね〜
右足の外側から擦り減っていくのですよね。(カラダの癖をとりたい)

せっかくなので左靴だけでも修理を継続することに。
靴裏にサンダーをかけ凹凸をなくし新しいソールを接着。
熱をかけて本体革の歪みもとってこれだけでも見違えるくらいの綺麗さになりました。


ここからは仕上げ工程の八田さんへバトンタッチ。
本体の汚れをクリーニング溶剤で落とし、
靴の内側(インソール下)に溜まった埃などをお掃除。
インソールを剥がした後に残った接着剤も丁寧にとって新しいの(コルク)を再接着します。
擦り傷だらけでハゲてた箇所も色をのせて修復していただき、
もうここまでくると新品みたい!
と、ここで
「ちょっと、もう少し本気でやりたいな…お時間もらえますか?」
と言われた八田さん…!意識の高さに感動😭
仕上げた靴は後日郵送していただけることになりまして…



届いた靴がこちら!
ピンピンに蘇っている!
写真が残せていなかったのが悔やまれますが、
ソールと本体の繋ぎ目のところも手作業で接着剤をつけて隙間を埋めておられました。



この靴はSWAAN4RLBERGさんの職人さんたちの思いが詰まった素敵な靴で…
片方だけになりオブジェと化しましたが、お店に飾っておきたいと思います!

わたし自身、制作をする立場でもありますので
物を作ることには関心も高く知識もある方かと思っていましたが、
“服作り”と“靴作り”では工程も全然違い、
工場の規模によってまた作業内容が変わってくるのだろうと思いました。

SWAAN4RLBERGの靴は技術を持った職人さんが1つ1つ丁寧に作られていながらも、今のところは発売当初の価格を保って製造販売をされているとのこと。


職人のみなさんは私のような部外者の訪問にも愛想よく応じてくださり、
そんな中でもいつも通りに目の前の作業を黙々と進められてました。
ここで作られた靴たちを一層大切に履きたいと思ったし、
ここの靴をより多くの方に知っていただきおすすめさせていただきたいなと思った訪問でした。


来月、9月の後半にはポップアップイベントを開催させていただきます。
レースアップシューズのカラーオーダー、
フラットパンプスのオーダー、
バッグやお財布などレザー小物の販売も予定しています。



⚫︎昨年5月のポップアップでのカラーオーダー/今年は色展開が変わります


⚫︎ふっくらした1枚革のパンプス“spur”

今回も楽しい会になるように企画準備中です!
靴が好きな方も、
合う靴がなかなか見つからなくてお悩みの方も
どうぞ楽しみにしていてくださいね!




















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