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【日記】Netflix「暴君になる方法」を見て君も暴君になろう?

Netflixが制作したドキュメンタリー番組「暴君になる方法」(原題:How to Become a Tyrant)を見始めました。とても面白いです。
私の興味にクリーンヒットです。

世界各国、さまざまな時代の独裁者を取り上げ、彼らがその地位に至るまでにどのような戦略をとっていたかを分析しています。

メインで取り上げられる人物は回ごとに異なり、第1話はヒトラー回でした。
ただ、話の流れでスターリンやフセインなど他の人物にも言及されていて、横断的に比較できるいい構成だなあと思いました。

「自分を信じよ」「ムーブメントをブランド化せよ」といった具体的な”方策” が ”懇切丁寧”に紹介され、語り手も「君も権力欲しいでしょ? ならこれらは押さえておこう!」みたいなノリで進んでいきます。

この皮肉たっぷりな感じだけでも相当良いのですが、時折入ってくる学者のコメントにまた考えさせられたりします。
その中でドキッとさせられたのが、以下の二つの言葉。

(ヒトラーがドイツ民衆の支持を集めたことについて)「当時のドイツ人が私たちより悪い人たちだと言うのはやめましょう」

by Guy Walters, in "How to Become a Tyrant" (Netflix)

「こう言うのは簡単です、”私はヒトラーのような暴君に夢中になることは決してない”と――必ずなります」

by Guy Walters, in "How to Become a Tyrant" (Netflix)

時代も国も関係ない、他人事ではない話だと感じました。例えば、詐欺被害やコロナ罹患など、何においても「自分は絶対大丈夫」という考えが最も危険!ということを改めて教えてくれたように思います。

若干の自分語りになりますが、学生時代から、戦時下に作成されたプロパガンダ(主にポスターや映像など視覚に訴える系)になぜだかすごく興味があって、そういうテーマを扱う本やTV番組を好んで見ていました。

そういったピンポイントな関心が、近頃はそれより一段階上の階層に移ってきたように思います。
たとえば、「そもそもどうしてこの人は独裁者になって、人びとはどうしてそちらに流れてしまったのか」「どうしてこの紛争は起こってしまったのか」といったプロセスにも興味を惹かれるようになりました。
感覚的には、点だけ見ていたのが、線として見ることができるようになったという感じです。

そのため、「暴君になる方法」は見ていて知的好奇心をくすぐられるし、反面教師として働く良い番組だと思っています。めぐり合えてよかった!!

ちなみに、NHKでやってる「英雄たちの選択」や「映像の世紀:バタフライエフェクト」もよく見ています。
特に後者は、回によっては「歴史は繰り返す」という言葉がまぎれもない事実であることを容赦なく突きつけてきて、「人ってなんなんだろうな……」という虚無感を味わえます。
そんなところが私は好きです!