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自分専用のAIを試してみた

はじめに

多くの生成AIサービスが乱立し急速にその技術が進化している。以前にChatGPTを試してみたことがあるが、自分には用途が見つからなかった。ChatGPT等の生成AIは基本的にインターネット上の情報を元にしているので、確かではない情報をもっともらしく回答する。語彙力は非常に高いが内容の信頼性は低い。

2024年6月、Googleの「NotebookLM」というAIサービスがリリースされた。このAIサービスは、自分だけのオリジナルAIデータベースが作れるサービスだ。自分が登録したデータを元に回答してくれる。登録したデータに情報が存在しない場合は、「与えられたソースには、〇〇に関する情報はありません。」と正直に答えてくれるので信頼できる。NotebookLMは、現在は完全に無料なので、今のうちに使えるかどうか試してみた。

東京の生活を振り返る

2000年5月にブログを始めた。それ以降、人生の転機や新しいことを始める度にブログを乗り換えてきた。2011年4月から2013年9月まで、東京に単身赴任していた時期がある。この時期は「東京シンプルライフ」というタイトルのブログに東京での生活を書き残している。このブログを「NotebookLM」に登録して、当時の生活を振り返ってみた。

ノートブックガイド

NotebookLMは、「ノートブックガイド」を利用すれば、質問などを準備しなくても、予め用意してあるボタンをクリックすればすぐに使える。

ノーブックガイド

ノートブックガイドの上段にある「生成:よくある質問」をクリックしてみた。10秒ほどでブログに関する8つの質問と回答が表示された。驚いた…。自分がこのような質問をされても、当時のことを全く思い出せないので答えられない。そして、回答の文章の語彙力が高く、自分とは雲泥の差がある。

生成:よくある質問

次に「生成:ブリーフィング・ドキュメント」をクリックしてみた。15秒ほどでブログのまとめが表示された。これは素晴らしい。東京生活の全体像が見える。自分がまとめたら何時間かかることか。そしてこんなに上手くまとめらないだろう。

生成:ブリーフィング・ドキュメント

ノートブックガイドの右側に「質問の候補」が3つ用意されており、とりあえず一つ目の質問をクリックしてみた。チャット画面に推移し、10秒ほどで回答があった。価値観に関する質問だが、自分に尋ねられても、このような回答は時間をかけても作れない。ここで、AIは自分を客観視してくれることに気が付いた。

質問の候補

チャット

チャットを使ってみた。当時はLiSAのファンだったので、LiSAに関する記事をピックアップしてもらった。結構、熱いファンだったことが伝わってくる(笑)。
入力フィールドの上側に、入力した内容に関連した質問の候補が自動で3つ生成される。思考を活発化させてくれる親切設計となっている。

チャット(LiSAに関する記事を時系列にまとめてください。)

当時、読書は好きではなかったので、読書に関する記事はないという想定で意地悪な質問をしてみた。東京生活で本を読んだ記憶はなかったのだが、AIの回答からiPhoneアプリ開発の書籍を1冊買ったことを思い出した。完璧だ。

チャット(ブログ筆者は読書をしますか?)

生成AIは、同じ質問をしても回答の情報量と表現がその都度変わる。何度か同じ質問を繰り返したり、質問の仕方を変えたりすると良い。このような特性は人間に近いと言えるかもしれない。

おわりに

自分は過去の経験を記憶に留めるのが苦手である。自分は過去の経験を活かして、現在を生きていくために、ブログやSNSなどに生活の記録を残している。しかし、複数の過去ブログやSNSなどから必要な記録を探し当てるには非常に時間がかかっていた。Googleの「NotebookLM」を試行した結果、使える手応えを感じた。もう自分の過去記録の管理はNotebookLMのようなAIサービスに任せたほうが良いかもしれない。生成AI(=過去の自分)と対話をしながら、今を生きていく時代がすぐそこに訪れる気配を感じる。

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