都利三

昼は会社員、夜は小説書いたり書かなかったり。

(イン)ビジブル

 テーブルの向こうを赤いドレスを着た足の無い女がスーッと横切り、喫茶店から出ていく若い男性の後ろにベッタリと付いていくような形で外に消えていった。こういう光景は…

2か月前

死んだ。遺った。

「えー、忙しい中こうやってみんなが揃って、橘も喜んでると思います。それじゃああいつを偲んで、乾杯」  親友の橘が自殺して一年が経った。彼がアパートの部屋で首を吊…

3か月前

緑色の怨嗟

 うだるような暑さの夏の日、街からは人々の生活音が消えていた。その代わりに周囲を支配していたのは、けたたましいギーッ、ギーッという音だった。街の風景は緑色に塗り…

3か月前

怪談掌編 逢魔話⑥『浮面の祭り』

 どの地域にも、土着の祭りというものが存在する。特に田舎では最早誰も由来など知らないような祭りが今なお行われているというようなケースもある。僕が住んでいた村もそ…

11か月前

怪談掌編 逢魔話⑤『とあるSNSアカウントの投稿』

 昌弘は最近SNSでとあるアカウントの投稿を閲覧するのが日課になっている。それはとあるカップルが運営しているアカウントなのだが、その投稿内容というのが二人の所謂夜…

11か月前

怪談掌編 逢魔話④『僕の方が先に好きだったのに』

 僕と妻の理恵は二カ月前に籍を入れたばかりで、来月に結婚式が予定されている。自分で言うのも何だが、まさに人生における幸せの絶頂というやつだ。今日も式に向けて二人…

11か月前