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制作秘話みたいなやつ(サムライ×バズホリック)

どうもどうも、鳥里らもです。

この前、ジャンププラス原作大賞への応募として「サムライ×バズホリック」という短編小説を投稿しました。
これはSNS映えが大好きなインフルエンサーの女の子と、侍コスプレをした幕末オタクの男の子のお話なのですが、
この物語の原型が生まれたのはなんと15年ほど前のことでして、ようやくひとつの作品として形にすることができました。

当時、自分は漫画ではなく小説を書いたりしてたんですが、2006年にウルフルズが発表した「サムライソウル」という曲がありまして、「この歌の主人公みたいな、不器用だけど熱い男子が出てくる話を書いてみたいな〜」と思ったのがこの物語が生まれたきっかけです。
いやあれから15年経ってたの!?長いわ!そりゃ歳もとるわな!!

ついでに歌詞へのリンク貼っとこ。

そういうわけで、男の子キャラが侍のコスプレしてるって設定はこの時点からありました。
まんまやん!サムライソウルだから「侍」ってそのまんまやん!!
その当時、波田陽区っていう芸人さんの「ギター侍」っていう持ちネタがブームになってまして、当初は男の子キャラも波田陽区の真似してギター背負ってるって設定だったんですけど、令和になっちゃって、今の若い子はさすがにギター侍知らんよなと思ってこの設定はやめました。
残念!ジェネレーションギャップ斬り〜。
(わかる?ねぇ若い子たちこれわかる??)

まぁそんなこんなで15年前に一度練ってた物語だったんですけど、脳内で妄想してただけで、形にすることなく月日は流れ…。

この物語のことをまた考えるようになったのは数年前かな。
物語中にも出てきた桂小五郎の像、あれ本当に実在してて、京都市内の河原町御池っていう場所にホテルオークラがあるんだけど、そこに本当に桂小五郎の像が立ってるんです。
で、どういうきっかけでそこに桂小五郎の像があるって知ったかというと、その像が「ポケモンGO」のポケストップになってたからです(笑)
ポケストップ回しながら「いやこんなんあるんや!知らんかったわ!」ってなったんだけど、その瞬間に侍コスプレの男の子が、桂小五郎の像を見て興奮してる光景が思い浮かんだ。
「あ、これ使えるな」と思ってまた脳内での妄想が始まりました。

そんなこんなで今回、「ジャンププラス原作大賞」にどんな作品で応募しようかなと考えたとき、女の子が侍コスプレの男の子と出会う話にしようと決めました。

「サムライソウル」が恋愛がテーマの歌だったので、この物語も当初はラブコメとして考えてました。女の子キャラも、全然キラキラしてないごく普通の女の子のはずだった。
でも、5000字以内と短めの文量で話をまとめる必要があったこと、冒頭からインパクトを持ってきたかったこと、京都市内に実在する喫茶店を登場させるという構想が当初からあったこと…等々のいろんな要素を考えながら頭の中で物語をこねくり回してるうちに、女の子はいつしかインフルエンサーになり、恋愛要素は完全に消え去ったのでした。
なんか途中で「あれ?別に恋愛要素いらなくね?」ってなった。そもそも人間ってそんな簡単に誰かを(恋愛的な意味で)好きにならないと自分は思っていて、それゆえたった5000字で「恋に落ちる過程」を書けるとは到底思えなかったから。

いやーほんまに5000字以内にまとめるのきつかったわ。小説としての体裁を守れる程度に(=事実の羅列にならない程度に)いろいろ端折ったりテンポをよくするのが大変だった。下手するとペラペラになっちゃうもんね。いや自分がペラペラ回避したと思ってるだけで、他の人が読んだらペラペラかもしれんけど。

そういやこの物語に登場する喫茶店も実在してて、ひとつめの小学校を改装して作られたカフェは「前田珈琲 明倫店」、ふたつめの青い照明のカフェは「喫茶ソワレ」のつもりです。
作中には店名は書いてないけど、お店の特徴や名物メニューから、わかる人が読めば「もしやあのお店?」ってなるように書きました。

前田珈琲の思い出としてちょっとした笑い話(実話)があります。

その昔、らもさんは結婚前に同棲してた時期があるのですが(婚約はしてた)、結婚式の予定がまだ1年くらい先で、結婚してないのに同棲してるのもアレだから、先に籍だけ入れとく?って話になりました。
で、婚姻届って当事者2人が署名するだけじゃダメで、誰か他の人に保証人になってもらって、その人にもサインしてもらわないとだめなんだけど、らもさん側はうちの母親が保証人としてサインしてくれることに。
そんで母が京都まで出てきて婚姻届にサインしてくれることになって、そのとき母と落ち合ったのがこの「前田珈琲 明倫店」でした。
お茶するついでに婚姻届にサインしてもらう予定だったんですが、しかしここでハプニングが。

まさかの……
家に……
婚姻届の用紙を忘れてきたッ……!!!

わざわざ京都まで来てもらったのに…!
サインしてもらえなかったッ……!!!

(ノ∀`)アチャー

ということで、まさかの入籍できない事態が発生wwwww

その後どうなったかというと、「まぁ別に急いで先に籍だけ入れなくてもいいんじゃない?」という話になり、入籍は結婚式の後まで延期になったのでした(ノ∀`)アハハ

話は変わって「喫茶ソワレ」もお店に入ったのは過去に一度だけなのですが、いつもポケストップとしてお世話になっているし(またポケモンGOかよ)、京都の「映える」喫茶店といえばソワレは外せんだろう……と思って登場させました。

自分は喫茶ソワレといえば夜の外観がすごく印象に残ってて、木屋町あたりで飲み会した帰りに、夜の暗闇の中でソワレの2階の窓から、真っ青で幻想的な光が浮かび上がってるのを見るのがすごく好きでした。まじで異世界の建物やわ。
は〜〜飲み会とかここ数年行ってないね。コロナはやくおさまるといいなぁ。

うわ2300字も書いてしもたわ。こんなとりとめのない文章読んでくれてありがとう。
小説が気になった人は以下のリンクから読んでね!
https://note.com/tristram035/n/nf049be5f2d45