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モノ作りの例 #4

ガソリンタンクの修理例です

インスタに上げて好評だったのが、古いオートバイのガソリンタンクの修理です。
実は、20年近く前に同じことをやって修理した事があります。
それで、ちょっと口に出したのが運のつき。また、やる羽目に…。
もう部品が出ないそうで、オークションサイトで買って塗装を剥がしたら、酷い物だった。出品者自身が修理したのではないでしょうけれど、修理が疑われそうな角度からの写真はなかった。
総合的に判断すると、誰か特定は出来ませんが事故で飛んだタンクなのは間違いありませんでした。
それで、落札した現物を見ると、タンク下側には明らかに詰めたものが付いています。
それ取ると、数ミリの穴が空いていました、タンク後部には明らかに大きくパテ盛りがあります。パテを取ると大きく凹んでいました。それを内側から叩いて出さなければいけません。
出品者にはそういう欠点が”バレないように”という悪意を感じます。でも、もう買っちゃった。他に出品はなく、それを直すしかなかったのです。
3時間位かけて、溶接個所全周をサンダーで削ります。切り粉が出るから、段ボールの箱に入れて削りまくりました。みるみる鉄粉が底に溜まっていきます。音もうるさい(タンクは空洞だから反響する)ので耳栓をしていました。ご近所の皆さまごめんなさい。
出来るだけ削らないように、合わせ目の線が見えるか見えないか位でやめて、慎重に外していきます。ギリギリを攻めるのは、なるべく溶接し易くするため。面と面とを合わせて溶接していたのが、線と線になるからです。

外側も酷い状態でしたが、内側もこのような状態でした

溶接はとても難しいそうです。おそらく知り合いでなければ、断られるでしょう。溶接面に錆があると、上手くいかないのです。

溶接前に中を磨いた状態です

内側を,、ワイヤーブラシ等で錆を落としました。ピッカピカです。これだけでも大変な作業でした。
とりあえず、全周を溶接、穴も埋めてもらいました。家に持ち帰り水を入れると、溶接ではない所から水が滲み出て来ます。錆を取った事で鉄板が薄くなり、ピンホールから漏れていたのです。
その場所をマーキングして溶接で埋めてもらう⇒持ち帰ってガソリンを入れる⇒漏れている⇒ガソリンを抜いて内部を完全に洗う⇒また溶接で埋めてもらう…。これを4~5回繰り返しました。

きれいに溶接が終った状態、そのままでは済みませんでした

さすがに申し訳なくなり、ピンホールをコーティングで穴埋めする事にしました。本当は、コーティングはせずに、肉盛りで埋めた方が良い。
なぜなら、鉄板とコーティングの間に錆が出来て修復出来なくなるからです。でも、仕方ありませんでした、鉄板が薄くなり過ぎていたのだから。
昔はこんな便利なものはありませんでした。希硫酸で錆取りした事があったっけ。
やっと、刑罰のような作業が終わり、板金屋さんにお渡し出来ました。
いやぁ~、大変でした。これを商売にしていたら、結構な手間賃を貰わないといけませんね。溶接以外は、全て自分でやりました。
その後、腕の良い板金屋さんのおかげで奇麗に塗装されたそうです。
このように、テストドライバーの経験、自動車業界や趣味のオートバイの長い経験を生かして、除電チューニングの入口であるマジ軽ナットをネット販売しています。BASEでかんたんに購入出来ます。


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