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モノ作りの考え方 #7

ネジ・ボルトの軽量化

当ブログで、私が自動車やオートバイで知り得た知識が、少しは人様に役立つのではと思いつき、自分のアイデアや製品も公開しています。
これから紹介するものは私の発案ではありません。元ネタはトライアル雑誌の「自然山通信」で、あるショップの軽量ナットを取り上げていました。
それで、「これいいね!」と真似して作った物です。ちなみに、これは特許、実用新案は取得していませんので、法律には抵触しません。

左2個が10-8、右が13-10 これを使えば、安く軽量化が出来ますね

当ブログを 読むと、少しは役に立つと思います。 まだまだ、ネタはありますので、お楽しみに。
鉄の強度のままでアルミやチタンと同等とは言えないけれど、近づける。
そして、安い。
僅かな重量を積み重ねて削る事によって、軽量化に繋がります。もう一つは、狭い所の締め付けが楽になる。マフラーのエキパイのフランジとか、オリジナルではナットが大きくて取り付けにくい箇所への締め付けが容易になります。
ちなみに、このナットの事を友人のレース部品メーカーに教えたら、さっそく作って使っていました。「これいいなぁ、使えるよ」と、いつも無理をしてもらっているので、恩返しが出来て良かったです。
注意点は、セレート部の接地面積が若干減る事。それから、高トルクが必要な個所へは使わない。
このナットを自作するには、モノ作りの技術と、取り付ける箇所への適性を見極める能力が必要です。加工で言えば、ナットのネジ部に真っ直ぐに穴を広げて、セレートの面と直角にタップを立てられる工作技術が不可欠なのです。
「いいアイデアだから、よく分からないけれど自分も適当に作って、真似しよう」は危険だと思いますので、ご注意を。

一番上が鉄製軽量ナット、中間が純チタン製、下がアルミ製

純チタン製は、チタン合金ではないから軽いけれど強度は低いので、力のかからない所に使っています。アルミも純アルミで、強度が低い。ちょっとした部品やナンバープレートに使っています。
チタン製やアルミ合金製は確かに軽くて強度も高い、でも余りにも高すぎる。強度やコストも考えて少しだけ軽量化する位に留めています。
その分は低コストでもっと効果のある除電チューニングをすれば、補って余りある、というのが私のスタンスです。
アルミボルトは更に頭を掘って軽量化していました。久しぶりに出したので、忘れていました。

重量は以下です。鉄のナットはフランジ付ですから、単純に比較出来ません。
ナット参考値 (単位 g)

鉄 フランジナット 10-6(3.2) 10-8(2.3)          

          13-8(5.6) 13-10(4.4)

チタン(3種)     10-6  (1.2)  

                             13-8  (2.7)

アルミ(3種)        10-6(0.7)

           13-8(1.6)

           14-10  (3.6)

軽量化はデメリットの少ないチューニング方法。ローフリクションチューニングも同様で、無駄に使うエネルギーを減らす事で、性能を向上させるもの。静電気も物が動く事を阻害しているので、それを取ると動きが良くなる。
タイヤメーカーはタイヤから路面への放電量が少ないのを知っています。
一部のタイヤに導電スリットを設けているのは、少しでも静電気を路面に流そうとしている証拠なのですが、そもそもアスファルトは導電性の低い物質だから、流れる量が少なくて放電量が足りていない。
導電スリットは確認しただけでも、ブリヂストン、横浜タイヤ、ダンロップ、ミシュランで採用され、オートバイのタイヤでも使われています。
写真の矢印の少し色の薄い部分です。

タイヤの一部分に導電性の高い部分を設けた導電スリット

それを補うのがマジ軽ナット タイヤ用です。常時放電しているので、乾燥した季節にパチッとなる事もほぼ無くなります。ホンダのアフターマーケットパーツで、パチッと防止だけのシールが4,000円程で販売されていますが、走行安定性には寄与しません。
それを考えたら、マジ軽ナットがいかにコスパが良いか。
走りが楽しめるばかりではなく、タイヤの寿命まで延びるのです。
世の中には除電の効果が怪しい(無い)物、公取に摘発された除電グッズまでありますが、国が認めているなら安心ですね。

トヨタ自動車の除電の特許より前に特許を取得しています

除電チューニングの入口はタイヤから。ネットショップでかんたんに購入出来ます。


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