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ふかふかの毛(往復書簡17)

このnoteは雨宮真由、斎藤見咲子、坂中真魚による公開書簡シリーズの17通目です。今回からのテーマは「布団、または毛布」です。

斎藤から雨宮さんへ

最近、寒い日が増えましたね。私はとても寒がりなため、寒さにおびえて毛布をたくさん買ってしまいました。

まず、ふわふわのブランケット。そして電気毛布。さらに着る毛布。
買った後で、「こんなにいらないのでは?」と思ったのですが、やっぱりあってよかったのでそのことについて書きます。

ブランケットは家にすでに一枚あります。二枚あっても仕方ないので一枚は職場に持っていきました。
で、やっぱり職場にブランケットはあったほうがいい!
そんなに寒くない日でも、急に体が冷えることがあるのでそういうときに便利です。
実は、職場に何かを持ち込むこと自体になんとなく抵抗感がありました。
何かを持ち込んで怒られたり、厚かましいやつと思われたりするのが嫌だったのです。
でも職場の人が私物をガンガン持ち込んでいて、
まわりの人たちも
「〇〇さんの私物たくさん置いてあるね~」
って感じに受け入れているので、
「やっていいんだな」と思い直しました。
まあそんなにたくさんは持ち込まないつもりではありますが。
ともかく、ブランケットを持ち込むことで職場が快適になりました。
自分の思い込みを壊してもらえてうれしいので、職場の人に対しては
私物をガンガン持ち込んでくれてありがとうと思っています。

着る毛布と電気毛布に関しては、買ったあとに「ぜったいどっちかでよかっただろ」と我に返りました。
実際に使ってみるとどちらも使い心地がよかったのでラッキーでしたけど。

着る毛布は手ざわりがとろんとしていて、肌にふれたときに喜びがあります。
ブランケットだと立ったり座ったりするたびにたたんだり広げたりしないとならないけど、
着る毛布は着てるからそういうのしなくていい! 楽です。
電気毛布は寒すぎて動けない……って日に使うと命が復活する感じがあります。生き物にとって温度って大事なんだなあと実感します。

ああ、ずっとあったかいところでぬくぬくと横になっていたい……。
縦でもいい。あったかければそれで。
いややっぱ横のほうがいい。

着る毛布着る 全身にふかふかの毛が生えてたらこんな気分か/斎藤見咲子


雨宮さんもあたたくしてお過ごしくださいね。

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