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窓と短歌

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やって来る、出てゆく(往復書簡13)

やって来る、出てゆく(往復書簡13)

このnoteは雨宮真由、斎藤見咲子、坂中真魚による公開書簡シリーズの13通目です。「窓」がテーマです。

前回の雨宮さんの手紙で、「どんな窓が好きか」と聞かれて、そういえばそんなふうに考えたことはなかったな、と思いました。

とにかくいっぱい空が見える窓が好きです。広くて大きくて、視野を空で満たすことができる感じの。
新しい駅ビルの、ビルとビルの間に架かっている歩道橋から眺める外の景色とか。(あな

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私とあなたを隔てるもの(往復書簡12)

私とあなたを隔てるもの(往復書簡12)

(前回の坂中さんの書簡からの引用)
なぜ短歌が好きになったのかなと考えたとき、短歌は窓に似ていると思いました。知らない人の目や耳や皮膚をとおした感覚が認知と言語で変換されて差し出されている。誰かの家に遊びにいくときみたいに空間が新しく構築される。

「短歌が窓に似ている」という話、とても興味深く読みました。確かに、人によって感覚の切り取り方が違うこと、そしてそれを覗くことができる、という点で窓みた

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他人の窓が見たい (往復書簡11)

他人の窓が見たい (往復書簡11)

このnoteは雨宮真由、斎藤見咲子、坂中真魚による公開書簡シリーズの11通目です。今回から「窓」がテーマです。

坂中真魚から、雨宮さんへ小学生のとき「プロフィール帳(プロフ帳)」って流行りませんでしたか?
ひとり1枚ずつ書いてクラスメイトと交換する、自己紹介カードのようなものです。
調べたら今でもあるらしいです。すみっコぐらし柄とかで。

「いちばん好きなテレビ番組は?」という項目に「世界の車窓

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