ムスリム給食

オレが子供の頃は小学校でも中学校でも基本的に校内で給食を作っていた。
パンは「太陽堂パン」と言うパン工場から送られてきていたし、椀によそった汁によってスパゲッティやウドンに変化するいわゆる「ソフト麺」ってやつも外注だったけど、木曜のご飯の日は校内で炊いていたから温かったし、もちろんオカズも温かった。
副菜やデザート的な物もちゃんとしていたし、どれも美味しかった。
因みにオレが子供の頃っていうのは「クジラの竜田揚げ」が出るくらいの時代だ。
ネットでよく見る貧相すぎる給食とは無縁だった。

11時にもなると一階の給食室から美味しそうな匂いがしてきて、12時になればその温かくて美味しい給食が食べられるのが当たり前だと思っていたし、給食係として配膳するのも楽しいくらいだった。
でもそれは川口市はオートレース場もあるし人口も多く、財政的に豊かで特別なんだと気が付いたのは大人になってからだ。

九州の学校で、ムスリムに配慮した給食を用意して欲しいという要望があったそうだけど、それに対する反応は𝕏で見る限り否定的な意見が多かった。

日本に来て我儘言うな、日本のルールに従えと言う意見だ。
それはそうだとは思う。
オレはグローバル化とか移民政策はバカな考えだと思っているけど、それでも多少の配慮はあった方がいいと思う。
日本に来たのなら全て日本のルールに従えと言うのは少し窮屈すぎる考え方だと思う。

少なくとも財政的に豊かな川口市は
不法滞在者の子供であっても学校に来るように言っている川口市は
多少の配慮は出来るだろうし、した方がいいと思う。

完全にムスリム用の給食を作れとは言うつもりはない。
例えば、豚肉と鶏肉のおかずを作って子供に選ばせるとかできると思う。
もちろん金と手間は増すけど川口市はそれくらいできると思うしやった方がいいと思う。
(因みに、厳密に言えばムスリムでは屠畜にもルールがあるのでそれに従っていない日本の牛肉も食えないはずだ)

日本の子供だって「今日のおかずどっちにしようかな?」と選べればより給食が楽しくなるだろうし、子供の頃からムスリムに対する理解も深まると思うし、それは将来的にお互い良い方向に向かうと思う。

まあ「味の素も使うな!」とか言われたらそこまでは配慮できませんよってなると思うけどね。


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