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トリマー資格なし、経営未経験者の話

こんにちは!トリミングサロン専門コンサルのMARINAです。

「質のいいトリミングサロンを残す、増やす」をモットーにトリミングサロンさんをマーケティング、ブランディングのお手伝いをしています。

トリミングサロンを経営する前は外資系の菓子メーカーでSV(スーパーバイザー)、民放テレビ局にて報道、映画制作と全くわんちゃんとはかけ離れた仕事をしていました。

お察しの通り、トリマー資格もなく経営事態も未経験の超初心者でした。

現在は都内でトリミングサロンを経営しております。

持病で国の指定難病でもある潰瘍性大腸炎を患っており、体力の限界のため
今夏に事業をお譲りする予定です。


不幸なわんちゃんを1匹でも救いたい


幼い頃シベリアンハスキーを譲り受け、一緒に育ったと言っても過言ではありません。

両親からハスキーは昔とっても人気な犬種だったけど実際飼ってみると運動量も抜け毛も大きさも想像以上だったという理由だけで捨てられた子が多かったと幼いながら顔が青ざめるのがわかるくらい衝撃だったことを今でも覚えています。

それから将来不幸なわんちゃんを救える仕事に就きたいと思い獣医になるため犬種を覚えたり動物病院には常に同行し先生の一挙手一投足をジッと見ては動物の勉強をしていました。


奇しくもシベリアンハスキーが出てきて、そしてハスキーが一躍人気犬種になった漫画「動物のお医者さん」もちゃんと読んで。笑

父親が美容師だったので動物の美容師さんということでトリマーもいいなと思いましたが、小児喘息になりかける一歩手前だったためそういう仕事もあるのかと職業名を知っただけで即断念。

その時はまさか20年後トリミングサロンに携わるなんて思ってもいませんでした。

私の人生を変えた5年にも渡るペットロス


それから14年後。一緒に育ってきた毛深い妹が亡くってしまいもっと知識があって正しく飼育していれば長生きさせられたかもしれない。と大きな後悔が残り極度のペットロスに陥ってしまっていました。

道行くわんちゃんを見ればあの子は生きてていいな、ペットショップに入るとこの子たちもいつか亡くなってしまうのかと当時の精神状態は異常なほどで、大型犬故存在感が大きくポッカリとその子の大きさそのまま穴が空いたようでした。


不思議な手助けとミスユニバース出場


一念発起したのは2018年にミスユニバースジャパン神奈川に出場したことがきっかけでした。

(いきなり?って感じですがきっかけはまた今度お話しします。笑)


候補生になって最初に聞かれること「あなたは何のオピニオンリーダーになりたいですか?」

私は何のオピニオンリーダーになりたいのだろうとあれでもない、これでもない。


当時報道で毎日日本中、世界中のあらゆる政治問題や残酷な事件を目にしていましたがその中でも涙が出てくるほど心が痛くなる映像、それが動物虐待でした。


と心からこれだと思えるしっくりくるものが見つからず焦り半分、投げやりだった時、不思議な出来事がありました。


その子の命日に彼女が夢に出てきたのです。


しかも何かテキストを咥えていて、読むように催促される夢でした。

実はペットロスを克服しようと数ヶ月前から動物関連の資格を取るために資料請求をしていたのですが、面と向き合うことが怖くて申し込むのを躊躇していたのです。

そしてその資格の申し込み締め切りが命日の次の日だったのです。

きっとこれはその後悔を糧に前に進めという意味だろうなと直感で感じ、私が後悔していた知識不足を補え、適正飼養を学べる、将来的には動物取扱責任者の条件にも当てはまる「愛玩動物飼養管理士」の勉強をスタートさせました。

約4年かけて知識を深め、わんちゃんに携わる事業を始めるため退社した途端、体調を壊し長期入院。テナントの契約などもあったので全て解約し振り出しに。


初の経営、トリミングサロンオープン


ここで書くと長くなってしまうのでかなり端折りますが、退院後、今まで培ってきた知識を買われ新規オープンするトリミングサロンに携わることになりました。

トリマーは一番遠いと思っていた職業だったのでトリミングで必要な器具や備品など、バリカンのアタッチメントがこんな種類があることも知らず全てトリマーさんにご教示いただきました。

一番遠いと思っていたトリミングサロンに携わることになったのは、トリミングがしたかったからではありません。

もしトリミングがしたかったら喘息になってでも資格をとっていたと思います。


トリミングサロンが保護犬をなくす


先ほどお話ししたように不幸なわんちゃんを救いたい。この思いが関係しています。家族から愛されていて、可愛くしてもらうための場所と関係がなさそうに思いますが、保護犬の中には元々はご家庭で愛されていた子もいます。(もちろん繁殖犬やネグレクト、虐待とさまざまな子がいますが。)

飼い主さんのご事情で手放されることが大半の理由かと思います。

「終生飼養」という言葉があります。

その子がその命を終えるまで適切に飼養する。

たかが15年、されど15年です。人間からしたら15年は経過点に過ぎませんがわんちゃんにとっては一生です。


また、「適正飼養」という言葉もご存じでしょうか。

法律上で動物の健康と安全を守り、人に危害を加えたり迷惑をかけないように飼養することと位置付けられています。

トリミングサロンは犬友より知識量があり動物病院ほどかしこまった場所ではない日頃の出来事やちょっとした変化をお話ししていただける、経営側もお客様と普段のお話ができることが一つの楽しみなのです。

毎月定期的に会うわんちゃん、飼い主さん。直接お話しできて小さな変化も見付けられる。

保護犬を救助するという意味では違うかもしれませんが、直接お話しできて小さな変化も見付けられ、保護犬にならないように見守れるこれこそまさに

「終生飼養」「適正飼養」を常にお伝えでき、
保護犬0に近づくために大事なプロセスなのではと考えています。

悪魔の半年で閉店危機


はじめたはいいもののもちろん集客方法も、効率的なマーケティング方法もSNSの情報を異様見真似で毎日毎日模索し続けていました。

予約があっても1日1匹。

毎日予約がなくてトリマーから1日5匹切りたいので辞めますと今の状況では絶対叶えてあげられないことを言われ退職されたこともありました。

今思えばそれも含めいい思い出です。

ちなみにその次に辞めたトリマーは毎日こんなに切りたくない!と言って辞められました。笑


オープン半年で早速きました。「閉店へのリーチ」


少しずつ予約は増えていたものの他店さんに比べれば足元にも及ばないレベル。


どうか売上を上げるから閉店は待ってくれ!と伝え試行錯誤すること2ヶ月。
そこでとあるマーケターさんの1冊の本に出会ったことがきっかけで売上は右肩あがりに!

  • 売上は以前の135%、インスタグラム フォロワー、公式LINE 登録者数ともに増加

  • 現在SNS総フォロワー数2,600人突破

  • キャンセル、ブロック率も大幅に低下

  • 平均単価は毎月8千円台後半〜をキープ

  • トリマー全員指名率8割超え

  • 週末は2ヶ月先まで満員、新規のお客様は基本キャンセル待ちしていただいています

  • リピーターさんの大半はご来店当日のうちに次回予約をされます。(中には3回分抑える方も。笑)


経営側がなかなかできないこと


結果より何をしたのかが気になりますよね?

それはただ「お客様目線に立つ」それだけです。
そんなことかと思われるかもしれません。

けど、経営している側はつい独りよがりになってしまう。

0から100までわかっているので、文章で言う「主語」がない状態になりがちです。

お客様は初めて行くトリミングサロンに何を求めてますか?
そもそも知るきっかけは?

どんな情報が知りたい?メニュー?内装?トリマー?

では、予約しよう!と思ったきっかけは?

トリマーさんはプロ、玄人さん。

例えばシャンプーのこだわり一つをとっても
泡立ち、汚れの取れ具合、ドライの時間の短縮など
技術があった上でこだわりがあると思います。

けど私のような技術がない者からすると
シャンプー後の愛犬を触っても
いい匂い、ふわふわ。そんな感想しか出てきません。

「これだけ毛流れがいいなんてシャンプーの泡立ち良くてしっかり汚れ取れたから、ドライも短時間でできたんじゃないですか〜??」と聞かれるお客様を見たことありません。

ただトリマーさんの腕がいいな。と思うに尽きます。


お客様目線でそのこだわり、強み、本当に知りたいこと本当に伝わってますか?


プロとしてのこだわりを持ってはダメということではありません。
プロのこだわりをぜひ一般素人の私たちにわかるように説明してほしいのです!

「〇〇オプションご用意しました!」「本日○匹のお友達がご来店されました!」

これは宣伝であって厳しい言い方をすると正直お客様にはいらない情報ですよね。

それより「駅から徒歩○分」「シニアさんも受け入れてます!」と言った情報の方がお客様にとって有益な情報です。

例えば暑くなるとこぞって注文されるサマーカット。

これをSNSで発信するときどのように発信したらお客様にうちの子も!とご予約、ご来店に導けるでしょうか。

A.「サマーカットがオススメ!」

B.「暑くなってきたらサマーカットがオススメ!」

C.「熱中症予防にサマーカットがオススメ!」


さあA~Cどれがお客様に刺さるでしょうか。

私の経験上断然Cの「熱中症予防にサマーカットがオススメ!」がお客様の興味をそそり、ご予約、ご来店、またお問い合わせをいただきました。

例年からサマーカットをされている飼い主様にはA,Bでもそろそろその時期か!と夏の準備を始めましょうねとお伝えできますが、今年初めて夏を迎える子の飼い主様だったらどうでしょう?

きっと、サマーカット??夏になんで短くするのだろう。今度調べよう。とご予約までのプロセスが増えてしまうだけです。

このように「主語」のない情報を時間かけて発信してもSNSの閲覧数はイマイチ伸びない、ただ投稿作成に時間を取られてしまうだけ。

100%自信を持ってお伝えしたはずなのにお客様の目に入る時には50%伝わっているのか否か。

お客様が本当に知りたいことをパッとご提示できれば効率が良くなるだけでなく集客→売上に繋がり今まで発信に時間がかかっていた分の力をわんちゃんたちに注げるはずです。

お客様とトリミングサロン。顧客とサービス提供者ではなく、わんちゃんを通して出会えた1人のお友だち、頼れる犬友になれるトリミングサロンが質のいいサロンではないでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございます。

現在トリミングサロンを経営されている方、サロン責任者、店長、
これから開業予定、いつか開業したい、トリマー、また美容系サロン経営者etc…

ぜひご自身のお店、経歴に落とし込めることがあればどんどん実践してみてください!

わからないこと、ご相談はTwitterのDMで承ってますので
お気軽にお送りください。

トリミングサロン専門コンサル MARINA




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