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【映画感想】「ブラック・スワン」観てきたよ~と言うお話。

 2011年7月5日にアップしたやつ。

 決して感想とかレビューでは無いのです。


 「ブラック・スワン」観てきたよ~。
 「レスラー」と同じ監督が撮ったことと、ウィノナ・ライダーが出てたことは、観終わったあと、反省会をしている最中に知ったよ~。

 「レスラー」もそうなんですけど、この監督さんの映画は、ハンディカメラで撮りましたみたいな、人物に物理的に肉薄する映像が多いですよね。「ブラック・スワン」はそれが更に顕著で、引きのアングルってほとんど出てこないんですね。画面の構成が「引き」になるときは、主人公と他者が相対する場面なんですけど、それ、ほとんどない。登場人物はいくらでもいるのに。そのくらい、主人公(ナタリー・ポートマン)の心理を模写するシーンが多いんですね。とても濃密。観てる側は、窃視カメラで彼女をずっと追っているような感覚になり、また彼女に同一化し、彼女の切羽詰まった感情を皮膚一枚隔てたくらいの近しさで共有させられることになるんですね。観る側にも中々の体力を要求してくる映画でした。
 で、そんな感じで観ているうちに、主人公が陥っていく現実と妄想の境目が、段々曖昧になってくんですね。最初は「ここからは妄想/現実」っていうのは一目瞭然なんですけど、後から「あのシーンはもしかしたら妄想だったのかなあ」なんて考えさせられる。「だとしたら、あのシーンの、あの彼女は…」なんて、思いをはせ出してしまう。とても、心の中で尾を引く映画でした。

 まー何がすごいってナタリー・ポートマンがすごいです。ぜひご覧になってみてください。

 「ブラック・スワン」観た前の日に家で観た。天国の描写がすげえ陳腐だった。お話自体はビターで悲しかった。直視したくない、意識したくない、悲しい現実。でも実際に涙を流している人がいることを忘れてはいけないと思う。


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