仮眠ぐす〜ん【詩の練習帳 34】

通勤ラッシュで
慌ただしい駅を
寝ぼけ眼で
歩いてる

とうとう力尽きて
ベンチに座り
背骨を折りたたんで
目を瞑る

お腹に挟んだ
リュックの枕が
程よく皮膚を刺激する

程よく刺激された皮膚を
炭火の煙をまとった風が
ただがむしゃらに撫で回す

雲ひとつない空には
卓上電灯が吊り下がって
じりじり皮膚を焦がしてく

秋めく空とは言い難い
夏休み気分の抜けない空を
半目になりながら
睨みつける

もう少しだけ
仮眠を取ったら
立ちあがろう

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