飛空船内にて

稲妻船団の飛空船のなかでは
下っ端の船員が
一生懸命汗水流して
ダイナモを回している
このダイナモの
エネルギーはもちろん
船体に取りついた
コイルへと直結している
そればかりか
この飛空船全体の動力すらも
賄っているのだから
彼ら下っ端は大したものだ
しかしながら下っ端であるため
幹部たちからはこの通り
こき使われているのである
稲妻船団の船団長である
ライスワイフは
右目に自動小銃のついた
黒いアイパッチをして
静電気でバチバチに逆立った
ブローの効いた
ブロンドの髪の毛をしていた
おまけに手には
ムチを持っており
休もうものなら
下っ端をそのムチで
引っ叩いた
そんな時
船体に大きな衝撃が走った

◆ 戦利品 ─【飛空船の様子】

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