増SHOCK!!

背後を振り向いたモントローザの眼前には
衝撃の光景が拡がっていた

先ほど粉々に砕いたはずの幽霊船が
おびただしいほど飛行していたのだ
まるでホークジョウの幻術まほう
増殖したようだった
というよりも
寧ろ初めから居たのかも知れない
まだ陽はひとつ沈んでいないというのに
何故だか夜になったように
暗くなっていたことにも
頷けるのである

それにしても
まったくもって
姿形が見えなかったのは
何故だろう?

やはり
幻術まほうの類が
作用しているのだろうか…


「坊や…小癪なマネをしよって…。
見つけたら首をすっ刎ねてやるぞ…」
── 石薔薇の魔女、ライスワイフ


ライスワイフは
物凄い形相で遥か彼方を
睨みつけると
意思号の中へと戻っていった


乗組員クルーの面々は
幽霊船を撃破したことに歓喜していたが
その後の悲しいお知らせを聞くと
絶望感が漂っていた


「ここで皆さんの力を貸して頂きたい」
── モントローザ


モントローザは
この状況を打破する策が
あると言うのだ

見るからに突破出来そうにない状況だが
まだ希望は残っているらしい
意思号に搭乗する
すべての乗組員クルーは誰しも
協力関係を結ぶことを躊躇しなかった



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