石薔薇の魔女と岩肌の少年は
氷の柱が乱立した部屋で
突然現れた白雪の大軍総帥マダムネヴァと対峙していた
岩肌の少年は完全に固まってしまった
「アナタの代わりなんていくらでも居るのよ」
いつか言われた言葉が頭の中に再び残響した
マダムネヴァは
その問いかけには応えず
不気味にほくそ笑んでいる
岩肌の少年の目からは
ダイヤモンドにそっくりな
綺麗な鉱物がこぼれ落ちていた
モントローザの瞳には
深淵の暗闇と恍惚の輝きが
不自然に同居していた
その瞬間
岩肌の少年は
マダムネヴァをイースターの槍で貫いていた
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