ダイヤモンドの少年【Miracle Fantasy Ⅱ 268】

アストンを覆う邪炭素ネガーボン
すべて吸い込まれると
彼は奇妙な身体の軽さを感じた
そればかりか
まだ亡骸は何かを吸い込み続けていたが
アストンは最早微動だにしなかった


「あなた…なに…?そのカッコ…。
ガラス…?いや、ダイヤモンドかしら」
── 石薔薇の魔女、モントローザ


アストンは
モントローザに言われ
初めて自分の身体を見下ろした

彼女の言う通り
身体中透き通っており
向こう側が万華鏡のように乱反射していた

表面は鋭い輝きを放っており
直視すると目が痛いくらいだった


「う、うわぁ!なんだこれ!
キラキラしてる〜!!」
── ダイヤモンドの少年、アストン


それ以外特別変わりは無かったが
アストンは自らの身体の変化が
不思議でならなかった

アストンの亡骸は
ひと通り満足したのか
裸足を床につけて降り立った


◀︎ 前頁◀︎

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?