苦肉の策【Miracle Fanta詩 Ⅱ 283】
白雪の大軍の本拠地
冬籠りのクジラ号船内にて
ホッキョクの処置は続いていた
発明家ドブナガは発明七つ道具で
そこら辺にあった鉄屑を
アイロンみたいな形に整形した
ライスワイフはドブナガの作成した
アイロンのようなものに
自身のプラズマ魔法を流した
それからドブナガは
それをホッキョクの胸元に押し当てた
意識を失ったホッキョクは
ゴム人形みたいにビヨンと跳ねた
しかし
意識は戻らない
そればかりか
出血が激しさを増していた
モントローザとニガマトは
また別の脱出ルートを探しに行った
ホークジョウは流れる血液を見て
不意に幻術呪文を唱えた
ホッキョクの血液は虚空に霧散し
真っ赤な蝶に変わり
空中にストックされていた
ライスワイフは
呆れたように言った
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