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ジブリの夏にしたいわマジに

 恥ずかしながら私、生まれてこの方ジブリ作品にほとんどと言っていいほど触れてこなかった。トトロと火垂るの墓は視聴済みだがそれ以外のジブリ作品は見たことがない。高校の修学旅行では台湾に行き、九份という千と千尋の神隠しのモチーフになった街を観光したのだが、もし千と千尋の神隠しを見た状態で赴いていたらもっと楽しめていたであろう。人生の半分を損しているとは実にこのことである。
 というわけで手始めにたまたま友人が所有していたということもあり、"もののけ姫"を鑑賞させていただいた。マジに感動した。現代にも通づる人間社会の汚さを中世の日本で表現していることもさることながら、やはり作画の美しさが私の胸にズドーンと大きな穴を開けた。細かに描かれた自然風景の中に生命力あふれる動物たちが大きな存在感を放って画面いっぱいに疾走していたあの画は今でも脳裏に焼き付いている。本当に見てよかった。
 その次の日に動物園に行った(偶然)。これまた動物とはこうも美しいものだったのかと感動した。彼らの皮膚や手足、体の模様、色や形から爪の先までじっくり眺めていると、もののけ姫の相乗効果もあってか、動物の生命力を直で感じ、良い意味で身の毛がよだつとはこのことだと実感した。
 これまでの人生、ジブリを見ずに生きてきた。本当に後悔している。ジブリを見た状態で高校生活を送りたかったと切に思う。しかしまだ遅くはない。これまで損してきた楽しみや喜びを回収する時が来たのだ。この夏はジブリの夏にしたいわ。マジに。


福田

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