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孤独に関する医学的研究と人間の孤独性

私たちはこの日本において日々発生している孤独死について学んでいます。 2042年の高齢化のピークを見越し、今から孤独死に対し予防的介入をしたいからです。 今回は「孤独死に関する医学的研究と人間の孤独性」について学んだことを綴ります。 孤独が心理的・身体的疾患に与える影響が明らかになっています。旭川医科大学の杉岡良彦氏の研究によれば、孤独は多くの疾患の発症において喫煙と同様に重要な役割を果たしています。しかし、孤独はネガティブな要素だけではなく、人間の本質的な体験であり、成

    • 孤独死?孤立死?どういう定義なの?

      ・孤独死、孤立死に明確な定義はないが、現在国では、当面は「誰にも看取られることなく死亡し、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見されるような死亡の態様」と仮置きしている。 ・「誰にもみとられずに一人で死ぬこと」は共通ですが、孤独死より孤立死の方が「家族や地域住民との関係が希薄で社会から孤立した状態での死亡」の意味を含んでいます。 孤独死は誰にでも起こり得ることで防ぎようもありませんが、孤立死は防ぐことができます。 ・孤独死・・・孤独死とは何かの原因で、亡くなる際に誰にも看取ら

      • 「孤独死対策の現実と限界」 〜本質的な解決策を求めて〜

        日本政府やボランティア団体、自治会などが行う孤独死防止の取り組みは、一見すると有意義で効果的に思えますが、その多くが本質的な解決策とは言えません。これらの取り組みの多くは、コミュニティの形成や定期的な声かけ、訪問といった方法を中心にしていますが、これらには大きな限界があります。 まず、コミュニティ形成や定期的な声かけ、訪問は重要な取り組みではありますが、これらの方法はあくまで補助的なものであり、本質的な孤独死対策にはなり得ません。これらの方法は、地域住民の協力や偶然に頼る部

        • 『避けたい孤独死』と『受け入れたい孤独死』

          「孤独死」という言葉にあなたはどんなイメージを抱くでしょうか? ①誰にも看取られることなくたった1人で亡くなること ②誰にも看取られることなく亡くなり、かつ、その遺体が一定期間の経過後に発見された死 私は①については別に憂うことではないと思っています。私が抑止したいのは②なんです。 最期まで一人で過ごすことが必ずしも不幸ではないという視点を持つことが重要です。 たとえば、たった1人で好きな本を読みながら静かな時間を楽しむことや、たった1人で長年の趣味に没頭することは、

        孤独に関する医学的研究と人間の孤独性

          「孤独死から発見までのタイムリミット72H」

          人体腐敗プロセスと早期発見の重要性についてまとめました。 「孤独死から発見までのタイムリミット72H」 上記を過ぎると、遺体の腐敗が進み、遺品の撤去だけでは済まなくなります。お顔を見て、人としての尊厳を大切にした見送りも不可能なものとなってしまう。 人体の死後経過状況 • 12H後:死後硬直が始まり、体が硬直してくる。 • 24H後:死斑が形成され、体の一部が紫色に変色する。 • 48H後:死斑がさらに濃くなり、体の一部が部分的な腐敗を始めることがある。 • 72H後

          「孤独死から発見までのタイムリミット72H」

          “寂しさ”を感じる人間は弱いのだろうか?

          私たちが感じる“寂しさ”の正体は一体なんなのか?そんなことを思って調べてみました。 私たち人が寂しさを感じるのは、決して弱さの証ではありません。それは私たち人間が厳しい自然界で生き延びるために身につけた、本能的な感情なのです。遠い昔、私たちの祖先は孤独では生き残ることが難しく、仲間とのつながりが必要不可欠でした。共に助け合い、支え合うことで、弱肉強食の世界を生き抜いてきたのです。 寂しさという感情は、その進化の過程で自然に備わったものであり、あなたが悪いわけではありません

          “寂しさ”を感じる人間は弱いのだろうか?

          【都道府県別】孤独死発生件数順位

          ※公資料『令和6年度高齢者の孤独死発生件数推定値6.8万人』を基に算出 2042年にかけて増加の一途を辿ってしまう孤独死発生件数をキレイごと無しで減らしたい。 その目標を掲げた以上、関連する情報、データ、意見、アイデア、サービス、政策、国会、委員会質疑そして孤独、孤立感を抱く方の言葉、目を背けたくなるような現場等々。とにかく全ての事象にアンテナを広げて勉強していきます。

          【都道府県別】孤独死発生件数順位