私は漫画を描き続けたい訳じゃなくて、漫画家になりたかった。
高校生二年生の頃、部活をやめて暇になって「バクマン」を読んだ私は、軽率に漫画家を目指し始めた。
なんとなく始めたのに、行動力だけが無駄にあった私は作品ができるたびに東京の出版社に持ち込みに行き編集部を回った。
日常にない刺激が、ドキドキがとても楽しかった。
学校を卒業して、その後介護施設に就職し、漫画を描きつつ持ち込みを続けて19歳はじめて担当さんが着いた。
正直、持ち込みで名刺を貰って「一緒にデビューを目指しましょう」と言われて夢が叶ったくらい嬉しかった。
だがその後、そも