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ブラックで身体を壊して辞めたアシスタントディレクターが今思う番組制作会社選び

みなさんこんにちは。

私は元々テレビ番組の制作会社でアシスタントディレクターを3年間やっていました。
(辞めた理由はまあ色々と嫌になった部分というものが積もり積もってという部分です。過去の投稿や今後の投稿で書いていけたらと思います。)

今回は就活するにあたって制作会社の正しい選び方といったところ。
自分については一言でハッキリ言ってしまえば消去法なのですが、自分の就活の辛い過去は別の機会にさせていただければと思います。

番組制作を行う会社はテレビ局も含めて多くの会社があります。
そして、その中でもやはり会社の得意ジャンル、OAする局、会社のルールは他の業界同様大きく異なります。
3年間という短い期間ですが、まあ色々な会社があるなという部分はありましたし、こっちの会社の方がいい・悪いはありました。
入る前にわかれば苦労しない部分もあるかと思いますが、そんな中でも就職・転職においてテレビ業界に入るにあたっての制作会社選びの参考になれば幸いです。


①自分の好きな番組を制作している会社(2つ以上制作しているとベストだと思います)

まあ言われてみれば当然だとは思います。自分は消去法(この業界ではその会社しか受からなかった)で選んでしまったのでハッキリ言ってしまえば大して好きではない番組の制作に携わったわけです。当然作業も面白くなるはずがありません。
2つ以上と書いたのは、番組制作会社内での異動や兼任があるからです。
好きな番組、好きなジャンルの番組やってたのに経験を積むためとか経験があるやつをADにしたいということで異動させられた…ということが多々あります。この番組から動いたら飛びます(飛ぶ=失踪)というよっぽどの言われようでもないとAD時点の固定は難しいかも。

②好きなジャンルの制作が多いかどうか

①と似ていますし当然だとは思います。
自分がいたのはドキュメンタリーが特に強いけどバラエティもやるよみたいな会社でした。
報道が得意、バラエティが得意、通販メインですみたいな会社もあるのでよく選びましょう。

③制作番組で尺が長い番組が多いかどうか

尺が長いと収録時間や流すVTR、それに伴う準備や編集も相対的に多くなるので大変になるわけです。
最近のテレビ朝日の18時45分〜20時放送(家事●●ウ、●●●今何してる?など)とか日テレやテレ朝に多いバラエティの合体スペシャル(他の制作チームとの調整も必要になるかと思うのでまあまあ面倒臭いことになるかと思います。)、テレビ東京の1時間30分〜2時間30分の隔週バラエティ、各局でやっている長編ドキュメンタリーなんかは面倒だと思います。
自分の好きな番組ならまだいいかと思いますが。
30分の番組と1時間の番組やってて給料同じなら30分の方がまあまあ気楽だと思います。

④残業代(別途支給)、賞与が出るかとうか

これが結構格差があります。。。
自分は入社してすぐに社長に呼ばれて残業代は完全固定でX時間分は出すけど、プラスアルファで残業する分は出ないということを告げられてショックだった記憶が強いです。
賞与については年に1回だけでました。
額は標準か、少ないかはわかりませんが無いよりはマシかなと思って受け取ってました。

退職した今、そしてこのnoteを書くにあたり、何社か調べてみると、やはり誰もが知る有名番組を作るような会社(日テレの人気バラエティを作る会社とか、A課長がゲームやる番組などを作る会社とか)や局の子会社(日テレアックスオンやテレビ朝日映像など)は残業代固定でプラスでオーバー分別途支給という形を取っていました。
近年の低コスト化のなかで番組制作するにあたり残業代もバカにはならないと思うので、そういったところがしっかりしているとプロデューサーや経理部からそういった部分で指導がいきそうなので無駄な業務も減らせそうだと思っています。
自分の会社はディレクターになると年俸制ということで残業代無視の給料が出るらしいですが、どうなんでしょうね。辞めた今、誰にも聞けませんね。
他の会社でもそういうパターンになりうるかもしれません。
ちなみに、この業界の多くを占める(であろう)フリーのディレクターの給料は多少のピンキリやポジション、番組の予算の差はあるでしょうが、自分がチラッと見た請求書では一本につき数十万円ぐらいでした。
どの番組かは流石に伏せておきますが…そのディレクターがかっけえなと思ったりロマンあるなと思ったのはまあまあ事実です。

賞与は自分の周りは出ない会社(出てもクオカードだけ)とかという会社もありました。

番組制作は仕事にかける時間が無駄に多すぎるために、残業代もきっちり計算するとバカにならない上に、プライベートが少ない分、プライベートで使う金も少ないのでお金がそれなりに貯まる…という不思議な部分もあります。
そういう給料計算がしっかりしている分、管理もしっかりしている…と思う(偏見)のでそういう会社を選ぶようにしましょう。


⑤やっぱりテレビ局正社員がナンバーワン

まあこれがベストだと思ってます。
自分が担当していた番組を放送していた某局では自分と同じ世代や一つ下で
ADをやりつつ深夜の番組でディレクターや演出の担当もやっていました。
(エンドロールを見た限りなので実際の体制はよくわかりませんが)
2、3年目で番組PRやディレクターの編集補助ぐらいでしか編集ソフトや映像をいじったぐらいの経験しかない自分らとのエグい差を感じました。

保健室や仮眠室、シャワー室や社食や社内の自販機やコンビニなどもありますし、残業代もしっかり支給、残業やハラスメントが気になるならそういった部門に泣きつきやすい、給料面、残業代はもちろん、ロケも出張代が出る(らしいと先輩に聞いたのですが本当なんですかね?)と制作会社の自分とは雲泥の差。
高学歴に自信のある人は絶対局員の方がいいです。間違い無いです。
唯一の弱点はずっと制作部門に関われるとは限らないという点。
初期の配属や局にもよるでしょうけど、営業や編成(番組のオンエア時間や予算を考える部門)、著作権や肖像権を管理する部門、ニュースデスク、番組制作の中でもバラエティ、ドラマ、スポーツ、アニメなどなど多くのポジションの中での入れ替えがあるかと思います。
入社の難しさももちろんですが、TBSの藤井さん(水曜日のダウンタウンなど)やテレビ朝日の加地さん(アメトークやテレビ千鳥など)、HTBの藤村さん(水曜どうでしょうなど)などそういった部門で生き残り活躍するにはやはりセンス的なものが必要でしょうし、先日テレビ東京を退社した佐久間さん(ゴッドタンなど)のようにフリーでという道も必要になりそうです。
テレビ局員でも無い1AD、しかも辞めた奴が言えた立場では無いかと思いますが。

以上です。なんか思い出したらまた書きます。
過去の自分の入社〜退社まで1年ずつか番組ごとか、うまーくお話しできたら幸いです。
参考にしていただけたら嬉しいです。
また、いいね!してもらえると幸せになれます。


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