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ロナルド・リード

こんにちは。

 アメリカでは、独立宣言以後、幸福を追求する権利が保障されています。アメリカンドリームという言葉があるように、アメリカでは出自や身分に関係なく均等に機会が与えられ、勤勉と努力によって勝ち取ることができるとされています。

(個人的には1950年-1960年代のアメリカがとてもまぶしく感じます)

 しかし近年はトマ・ピケティ『21世紀の資本』に代表されるように、アメリカンドリームの実現は、実際には難しいことが指摘されています。

 もはやアメリカンドリームという言葉は死語になったのか。そう思っていたときに、バフェット太郎『バカでも稼げる「米国株」高配当投資』に以下のような記述を見つけました。

 2014年6月、米バーモント州に住むロナルド・リードという名のどこにでもいる普通のお爺さんが92歳でなくなったことが、全米ニュースにまで発展しました。
 リード氏はどこにでもいる普通のお爺さんでしたが、彼が少し普通と違ったのは、いつもボロボロの服を着ていて度々ホームレスに間違われたことと、愛読書が投資新聞「ウォールストリート・ジャーナル」だったということです。そして、全米を驚かせたのは、彼には約10億円もの資産があったということです。
 リード氏は第二次世界大戦から帰国すると、25年間ガソリンスタンドで働き、その後は大手百貨店の用務員として働く、典型的な労働者階級の人でした。そんな彼がお金持ちになれたのは、宝くじに大当たりしたわけでも両親から莫大な遺産を引き継いだからでもなく、37歳から始めた米国株投資によるものだったのです。(31頁)

 ロナルド・リードさんは、ただ毎月2万円ずつコツコツと投資していただけで、あとは何もしていなかったのです(配当金を再投資していましたが)。有名人にならずとも、ゴージャスな生活をせずとも、質素な暮らしているだけで資産が築けるというのがまさにアメリカンドリームではないでしょうか。

 人は、ついつい積立投資をするには歳をとりすぎていてもう遅いだとか、収入が少なすぎるから投資をしても意味がないだとか、いろいろ言い訳をしてしまいます。しかし、ロナルド・リードさんの背中を見るだけで、もう言い訳はやめて、黙々と実行し続けようと思えるようになりました。

 天国にお金を持っていけないので、築いた資産を何に使えばよいかという問題にぶち当たることもわかりました。

 ロナルド・リードさんは、死後にお世話になったところにお金を配っただけでなく、お金の増やし方も教えてくれたことで、次世代の人たちに幸福追求について考える機会を与えてくれたのではないかと思っています。

では、今日はこの辺で、また。

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