SIDE B: 余は如何にして『沖縄の生活史』の読み手となりし乎
『沖縄の生活史』で、わたしは母の聞き手を務めたのだけれど、その語りを含め、いくつものライフヒストリーが本としてまとまった瞬間、わたしは責任重大な聞き手から、無責任きわまる読み手へ早変わりしたのだった。
むかし『寝る前五分のモンテーニュ』という本があって、それにならっていうなら、寝る前五分の生活史、という感じですかね。
こういう本は、気が向いたときに一編ずつ、気軽に読めばいい。
わたしは『東京の生活史』もそんな姿勢で接したし、いずれ『大阪の生活史』でもおなじ読みかたをすると