紺色の布

紺色の布でこぎん刺しをしている今日このごろである。

最初の布はベージュ、次は黄色。ベージュと黄色の時はそこまで違いが無かったのだけれど、紺色はいろいろ違いがあった。今日は紺色の布に感じたことを書けたらなぁと思う。


紺色の布で個人的に一番違いを感じているのは、「目の数えやすさ」だったりする。

こぎん刺しは布の目を数えて糸を通していくので、「3、3だな」とか「1で3あけて5だな」とか糸を通す時に必ず目を数えている。

紺色の布は、この目が数えにくいのだ。

数えられないわけじゃない。でも数えにくい。ただこれは、布色の関係で仕方ないのかな、とは思う。


あまり気にしていなかったけど。おそらくベージュや黄色の時は、影のおかげで見えやすかったのだと思う。たて糸、よこ糸、糸が存在するということは、そこには自然と影もできる。その影のおかげで糸の存在、陰影がハッキリして、数えやすかったのかな?と思う。

もちろん紺色にも影はできているのだろう。でも、元が暗い色だから、あまり違いがわからないのだと思う。

あまりにわかりにくい時、私は布を光にかざしている。すると目の間、穴から光が見えて数えやすい。そんなに頻繁にすることはないけれど、たくさん目を数えないといけない時にたまにやっている。


今までこぎん刺しをしてきた感覚も役にたっていて。ちゃんと目を数えていなくても、何となく自分の中で、通した針と布の感じで「これは何目だな」という謎の確信(?)があるのである。それに助けられている部分はかなりあると思う。

最終的に合っているかどうかはもちろん確かめるのだけれど、いちいち通す時に「これは何目だね?」としっかり見なくても何とかなるというか。これはとても大きな違いだ。


だから個人的には、こぎん刺し初めての人に濃い色の布はオススメしないかなぁ、と思う。今のところ濃い布は紺色しか刺したことがないし、黒色を刺してみたらまた違った感想になるかもしれないけれど。慣れていない上に目が数えにくいって大変だし、そこにストレスを抱えたら楽しくなくなりそうな気が。


あと違いというと、さわり心地が違う。これは単純に元々の商品の性質なのだろうけど。同じ会社、同じシリーズの布なのに、紺色の方が何だかかたくて薄い気がした。

それは今までみたいに大きな1枚をずーっと触り続けているわけじゃないから、単純に馴染んでなくて(?)かたいだけなのかもしれないけれど。この触り心地が少し新鮮なのであった。

色もあって、何となく浴衣を連想する。


紺色はやはり薄い色が映えるかな、と思うけれども。どの色も受け入れる懐の深さがあるというか。白っぽい布とはまた違っていて、糸を合わせてみる度に新鮮で面白い。

あと、やっぱりこぎん刺しと言えば、「紺地に白い糸」なところもあるので。とても「こぎん刺しらしい」気もする。

スキ用画像が落ち着いたら、紺地に白糸もやってみようかなぁ。



思いつくままたくさん語ってしまったけれども。布1つでもいろいろ違いがあるなぁということで。

毎回毎回新たな発見があって、語れることはたくさんあるのである。

それだけ楽しめる私は、やっぱりこぎん刺しが好きなのだと思う。



ではまた明日。