メイラード反応

抹茶のマドレーヌがあった。

半分に割ると、表面は茶色くて中は緑色。どうも息子にはそれが不思議だったらしく。

「茶色のとこは何か違うの?」

と聞かれた。おそらくだけれど、チョコがかかってるとか、生地が違うとかそういう「緑の部分と違うもの」だと思ったのだと思う。茶色と緑の組み合わせ。確かに息子にはあまり馴染みがないかもしれない。

でも実際は違うところなどなく。

「中の緑のところと同じだよ。表面に焼き色がついてるだけだね」

ということで。


息子よ。この世にはメイラード反応というものがあってだな。検索して自分がしっくりくる説明文を探したまへ。と、小学校の高学年くらいならそれで終わるのだけど、さすがに5歳にそれはアレだしな。

どう説明したものかと考えることしばし。


「ホットケーキも、フライパンに入れる前は全部同じものだけど、焼いたら表面だけ茶色くなるでしょ?中が白くて表面は茶色い。でも同じものなんだよ」

「ふーん」

どうも納得していない様子。しかし母はこれ以上説明できない。

「まぁ、焼いたら茶色くなっていくんだよ」

そうとしか言えない……。


しかし今書いてて思ったけれど、もしかして息子の中で、「表面が一番熱くなる」ってことが理解できていないからイメージしづらいのだろうか?

「焼いたらなる」って言っても全部焼いているわけで、よく考えたら「何で表面だけ茶色いのか?」の理由になっていないのだな…。

今度説明する時があったらその辺についても言うようにしてみよう。


その後「リンゴやカボチャも(外と中で)色が違うよ」と言われ。

それは元々そういう植物やん…。外から熱したわけではないやん…。何でそういう色なのかはリンゴやカボチャに聞いておくれ、と思いつつ。

しかし人間だって、何でこの肌の色なのか?と言ったら自分で「こんな色がいい!」と決めたわけではなく、生まれたらこういう色だったという話だし。リンゴやカボチャに聞いたって、何でその色なのかはわからないのかも。


そんなことを考えた息子との会話なのであった。



ではまた明日。