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襲名するほどのものなの?

役所から戸籍謄本が届いた。祖父までさかのぼるつもりが、祖父と高祖父(ひいひい祖父ちゃん)の名前が一緒だったばかりに、すごい分厚い書類である。おまけにカタカナと漢字の入り混じった、手書きの部分もあり、お金払って調べてもらうビジネスがあるのも納得だ。椎名林檎の歌詞カードや京極夏彦の小説並に飲み込むのが時間かかる。

まずは生年月日から新しい順に並べ替え、登場人物を書きだし、思いのままに線で結んでみたが。。A3でもぱつぱつ。なにしろ兄弟が多い。父も兄弟は多いが、腹違いなのでそんなに驚くことはない。中には10人兄弟の親戚もいて、お母さん全部同じというのがあって、正直、いくら娯楽の少ない時代で避妊が完全にできてないとはいえ、栄養状態だって今より微妙だっただろうに、本当に全員同じ腹から出たのだろうか…と邪推してしまう。
もちろん、幼くして亡くなってしまった方もいるので、全部が野球やサッカーできる人数ではないものの、ぶっちゃけ出産して2年後くらいにまた出産しても20年くらいずっとエンドレス出産。
先に生まれた兄弟や、それこそ旦那の年若い妹や弟などが赤ちゃんの面倒を見てたのだろうけど、それでも明治~昭和初期の田舎なんて家父長制で男がえらかったであろうことは推測されるわけで、現代とは違った苦労を思うととても、私のメンタルでは耐えられない。
戦争も挟んでいるし、生物としての生存本能(遺伝子をのこそうと)しているのもあるのだろうけども。大変な時代だったんじゃないだろうか。

残された子孫の私が、子供に恵まれなかったことを、ご先祖のひいひい祖母ちゃんやご親戚の女性はどんなふうに思っているのだろうか…

で、戸籍謄本をさかのぼって見ていたところ、驚きの表記があった。
一番古い戸籍謄本、いわゆる高祖父(ひいひいじいちゃん)の惣三郎のところ。
『養父惣三郎養子』…ん????
ということは、祖父が惣三郎で、高祖父が惣三郎、高祖父の父も惣三郎…。
歌舞伎か?家元なのか?
さすがの私もツッコミました。もしかしたら、あのあたりの地主で、惣一郎と惣二郎もいたのかもしれない。そうすると、およそ30年くらい前、父が「このあたり一帯全部うちの土地だったんだ」と過去形の自慢していたのもうなずける。それを言われた思春期の私、「え?過去形だし、今持ってないなら意味ないし、田んぼってどのくらいお金になるの」とむき出しの刀みたいな返しで、父にあきれられた思い出。今ならそれが悲哀を含んだものであることを少しは理解できたかも?しれない。
そして30年前なら、まだ多少お金にはなったのかもしれない。

そして、昔の戸籍謄本は手書きで達筆?だからなのか字が読めないのと、原紙が劣化してるからなのか、ところどころ印字が不明瞭で物理的に読めない部分がある。なるほどなと。これを弁護士や司法書士の手を借りずに自力でやるのは難しいはずだとげんなりした。
そう、きちんと法務局で名義を確認しなおしたところ、名義は「惣三郎」になっていたのだ。いや、どの「惣三郎」だよ…。
しかも、「惣三郎」以外の名前が複数入ってる土地もあり、一生懸命探したが、その名前は取り寄せた戸籍謄本にはなかった。
母いわく、「そういえば、昔、お父ちゃんが騙されて一部土地持ってかれたって話誰かがしてたな」と。その話が本当なら私の祖父の「惣三郎」である。
昔の制度として、どこまで名義変更がされているのかは分からないし、名義変更をしなくて済むように、「惣三郎」って名前を付けているとかないだろうか…?
沼が深すぎる…

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