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Uターン2年目、入社3か月で思うこと(ごまちゃん)

私は島根県生まれ。
高校卒業後に上京、約10年間東京で暮らして地元に戻ってきたいわゆるUターン者です。

Uターン者がよく聞かれることの一つに、「なんで地元に戻ったの?」という質問があります。
優しい方は「言いたくなかったらいいんだけど」「聞いても大丈夫?」など、気遣いの言葉を頭につけて。
「この話をしたら失礼になるかも」と聞く相手が配慮するほど、世間的にUターンってとんでもないことのようです。

そう、Uターンって、とんでもないことです。
でも、当時の私はそんなに大ごとにとらえていませんでした。
大ごとにとらえていたら、Uターンはしていなかったと思います。

Uターンをした理由ですが、一番は家族です。
あと何日家族と過ごせるのかな、とか、来年14歳になる犬ともっと一緒に過ごしたいな、とか思ったんです。
加えて、そのころ東京での生活に漠然とした不安がありました。
正社員ではなかったので上のポジションを狙うのも長く働くのも現実的ではなく、貯金もほとんどできない家計状況。
東京の不安定な生活より、島根のまだ見ぬ生活のほうが魅力的に思えた、というのが正直なところだったりします。
そんなこんなで、決定的に「これ」という理由がないまま、複合的に考えてUターンを決断しました。

東京の生活はそれはそれは楽しいものでした。
時間も体力もお金も全てかけても遊びつくせないくらい遊べて、いろいろな人と気軽に出会えて、ほしいものも情報も日本で一番早く手に入ります。
逆に島根は、みなさんの思う通り田舎です。
お金を出しても、なかなか一晩中遊べるところはありません。
回りはみんな知っている人、ほしいものや情報は東京で使い古されたものがまわってきます。

島根に帰ったとき一番最初に思ったこと。
「海外か?」
それくらい今までの常識が通じませんでした。
Uターンの私がそう思うんです。Iターンで都会から田舎に住む方なんかは「宇宙か?」くらいの気持ちになるんじゃないかと思います。

最初はのんびりできていいか~くらいの気持ちでしたが、そのうちふつふつと不満が湧きだしはじめました。
車の運転ができないから一人でどこへも行けない。(ペーパーでした)
仕事が無い。(元テレビ制作会社勤務は田舎で需要が無い)
遊ぶ場所が無い!服買うとこない!(息抜きどこでしてんの?)
最寄りのバス停まで徒歩15分、最寄りのコンビニは車で8分、最寄りのタピオカ専門店は車で90分!

トレンダーズに入ることができて、本当に良かった……と毎日おふとんの中で思います。拾ってもらってなかったら今頃人間じゃなくなっていたかもしれません。
私のような経歴の人間でも務めることができる場所が、ここにありました!
仕事があるってとても素晴らしい!!!!


入社して読書する機会が増えました。
何冊かの本に共通して書いてあったこと「自分のものさしを捨てなさい」。島根に戻ってからこの言葉を思い出す機会が増えたように思います。

島根のものさしで東京ははかれないし、東京のものさしで島根ははかれません。

3か月間、都市部に本社をもつ会社のサテライトオフィスで働いてみて思うのは、場所が違うという時点で同一にはなれないということです。
消極的な意見のように思われるかもしれませんが、そうじゃないんです。
同じ生産性を持つ組織になることを目指すより、ここでしかできない何かを見つけることの方が重要なことかなと思うんです。

会社の理念や方向性には賛同しながらも、受動的になることなく「私たちは私たちの場所で、私たちらしく仕事をし、自分たちは何者かを決める」ことが大切なのかなと考えます。

そのためには、島根オフィス全員の日々の努力とモチベーションの維持が欠かせません。
トレンダーズは想定外の自分に会える場所であり、島根メンバーは想定外の自分に会うために努力を欠かさない人間ばかりだと思っています。

できたばかりの島根オフィス。
毎日新しいことに遭遇し右往左往することもありますが、みんなで体当たりして壁をぶち壊していきます。

これからの島根オフィスにご期待ください。

次回はのんちゃんさんのきのこ日記です。