レーモンドさんの期間限定公開の建物を見に行ったよ。旧赤星鉄馬邸ね。 3 多利田くみ Tarita Kumi 2023年5月22日 07:57 チェコ出身の大好きな建築家アントン・レーモンド設計の旧赤星鉄馬邸が数日間だけ公開されるとお友達が知らせてくれて、一緒に吉祥寺まで見学に行ったよ。赤星さん一家は短期間しか住まなかったみたいで、長い間修道施設として使われてたんだって。お庭から見る全景は、戦後直後接収されたこともあるとのことで歴史を感じるよ。 玄関エントランス。電球が内蔵されているので、点灯されれば良い雰囲気になることが想像できる。期間限定とのことで大人気。入場するのに列ができていたよ。数年前にも公開されていたのだけれど、その時は機会を逸し今回は「悲願の」という感じ。目黒や軽井沢の教会、ぺイネ美術館、東京女子大の礼拝堂、南山大学、群馬音楽センターなど色々見させてもらってるけど、レーモンドのすきっっとした線を基調としてるのに、急に丸々しい曲線を入れ、光を演出するところが大好き。 作りつけの家具は、奥様のノエミさんデザイン。修道施設使用時に床などは改装されたらしいけど、家具は当時のまま。なにしろ部屋数が多く、お子様も4人ほどいたようで、それぞれの部屋にこのようなたっぷり収納できる家具が備えられてた。当時は、何が入ってたのかな。想像するだけで、楽しい。 こちらは、蔵。独立して建てられてはいないけど、扉も厚くじゅうぶんその機能は果たしていたと思う。広い。 勝手においしそうな物がズラリと収納されているところを思い描いてしまうけれど、食べ物とは限らないよね。大切な衣類や書籍も入っていたかも。1階と2階に分かれていたけれど、当時ははしごなどで繋がっていた可能性もあり。色々思いを馳せると楽しい場所でした。 これぞ、レーモンドの真骨頂。うっとり、階段。立派なカメラを持った人も、時間をかけて撮影していたから、フォトジェニックな場所には違いない、ほんとに。細長いガラス窓から入る光は、きっと一番良い時刻になると、アートな陰影を作るんだろうなー。この日は、あいにく雨だったので、日の光さえ差し込んではいなかったけれど、そこは想像で補うとして・・・。 そうそう、こんなふうに螺旋状になってるの。一歩一歩踏みしめて、この角度を自分の身体に覚え込ませて進む感じが良い。カーブは、心なしか緩やかな感じになっていて、手すりにつかまっていればまったく安全。さらに段ごとに滑り止めがついてるものね。ここから階下を眺めるのは、圧巻。 暖炉の名残り。中はどんな風になっていたのかな? いつ封鎖されたのだろう。修道施設として使われた時かな? 部屋数にしては、暖炉の数は少なめ。すでに、セントラルヒーティングが導入されていたようで、スチームの暖房器があちこちにあったもの。とにかく広いから、暖房は大変だったと思う。 2階の廊下にある、明り取り。玄関の丸いライトと呼応しているけれど、こちらは自然光。雨の日だと言ったけれど、それでもこれぐらいは明るくなるよ。ほんのりしていて、通る度に癒されそう。 お庭の藤棚。もう少し経つと、開花するね。見てみたい! 今後は、武蔵野市が色々考えて公開施設として使用するようにしたいとのことなので、期待大。老朽化して壊されてしまうことが一番の損失なので、丁寧に保存していつまでもこの場所に佇んでいてほしい。そうしたら、何回もお邪魔してレーモンドさんのスピリットを感じてみたい。とにかく、まずは内部に入れたことに感謝。教えてくれたお友達にも、ありがとう。 この記事が参加している募集 #スキしてみて 558,623件 #毎日note #スキしてみて #アート #アントニン・レーモンド 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート