AWAって何? ウエス・アンダーソンすぎる風景のことだって。

画像1 原題は「Accidentally Wes Anderson Exhibition」で、その頭文字を取って「AWA」ね。それを「ウェス・アンダーソンすぎる風景展」って素敵に訳した写真展が渋谷で。実は、その前に寺田倉庫でも開催されていて、見逃したと知った時は地団駄踏んだからこの短いスパンで再度開催されたことに狂喜した。そうして、いそいそと出かけて行ったよ。渋谷。あ、去年の話ね。大好評のうちに年末で終了したって。今回は、撮影OKだったこの展覧会をレポート。
画像2 私は、ウエス・アンダーソン監督が大好き。「ダージリン急行」、「グランド・ブタペスト・ホテル」など、ストーリーとか出ているスターたちもさながら、どのシーンでも切り取れば一枚の絵になるようなショットに、もう魅せられてる。そんなアンダーソンぽい一枚を一般の人が撮影したのをインスタで公募、公開してるのがAWA。今回300点あまりを集めて一堂に会したわけ。その充実っぷりたるや。会場に入るなり、わくわくしちゃった。
画像3 どれも本当にアンダーソンの作品に出てきそうな感じで、よくこんな風景、建物を探したな~と感心することしきり。皆様、光の具合もよく計算されていて、そこに一種の統一感があるので、楽しく見ていられる。これは、プールを上から撮った作品だよ。
画像4 会場は、建物、風景など被写体をある程度テーマ別に分けていて、とりわけ「グランド・ブタペスト・ホテル」に因んだホテルエリアは、映画のセット風にフロントやロビーが造りこまれていて、アンダーソンの世界に紛れこんだような気持ちになるよ。展示されている世界のあちこちのホテルも、監督と全然関係ない人が撮影していることも全く気にならないクオリティの高いものばかり。
画像5 これは「ダージリン急行」に因んだ電車を中心とした乗り物コーナーにあったサイン。ロンドンの地下鉄のホームに書いてあるね。「ホームと電車の隙間に注意」ってことだけど、電車が駅に着いてドアが開くとやる気のなさそうな声で「Mind the gap」というアナウンスが流れるので、それを聞くと「ああ、ここはロンドン」と思ったものだけれど。電車を模した建てこみの窓には、風景を映した動画が流れていて、臨場感ひしひし。
画像6 さて、日本にもあるよ、アンダーソンすぎる風景。これは、もうアングルの妙。東京タワーも、こんなふうに撮影するとたちまちアンダーソンだよ。空の水色とタワーの赤のコントラストが、いかにも。アンダーソン監督の作品には、一人で主役を張れる大スターがちょい役で出ていることが多いけど、それはもう彼の作品が大好きで、スターの方から「出して!」と言ってくることが多いとのこと。わかる。あの風景の中に佇めるのならたとえ主役でなくてもぜひ! ってなっちゃうよね。
画像7 こちらの一枚も、日本の風景。群馬の公園というキャプションがついてたよ。規則正しく植えられた桜が開花していて、真ん中をなんだか呑気そうに走る青い車がいて、水面に反射している木々がなおさらにアンダーソン。やっぱり空の色とのバランスが良くてしばし見入ってしまう。
画像8 そもそも。ニューヨークに住むワリー&アマンダ夫妻が自分たちの旅のために始めたインスタが、こんな風に世界中から投稿されるほど人気になり、さらに写真展が開催されるまでになるなんて、面白すぎる。この一枚は、そのきっかけになったショットらしいけど、これには一目惚れしてポストカードを買ったよ。昨年は新作「アステロイ・ドシティ」も公開されたし、ネットフリックスでは短編がいくつかラインナップされていて、ファンには嬉しい限りだけど、この写真展は定期的に開催して欲しい。もっともっとあるだろうから、アンダーソンすぎる風景!

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