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いつまでも初心を忘れない

世の中が仕事始めになった頃。
電車やバスからでも行きづらい所にある施設に所用があり、久しぶりに車で出たところ、隣の車線に昔通っていた教習所の車が走っていた。

「懐かしいなぁ」

法定速度を守ってゆっくりと慎重に走る様子を見て、思わず笑みが溢れた。そして、その教習車に"早く行け"と言わんばかりぴったり後ろにくっ付いて煽っているとある会社の社用車にモヤモヤした。

18歳の時。
車の運転免許を取るために教習所に通っていた。
仮免許になって初めて路上に出て運転することになった日、私の教習車の前に高さのある8tトラックが入ってきて、まったく前が見えずにビクビクしながらハンドルを握っていたことがある。
その時、隣に乗っていた物優しい男性の教官が私に言った。

「この時の"怖い"と思った気持ちをいつまでも忘れないでおいて。慣れが出てきて気を抜いた時、事故は起こるものだから」

と。

あれから何十年も経ち頻繁に車を運転するようになったが、今でもその教官の言葉が脳裏をよぎる。

慣れてしまえば良いことも確かにあるけれど(初めてすることで緊張感で気が狂いそうな時とか、嫌だなと思ったことが慣れたら大丈夫だったとか)、慣れてしまって忘れてしまう大切なこともあるのではないかと感じていたりする。

特に人間関係では、相手との接し方や距離感、仕事の確認、対応など、少し緊張感を持っていた方が良いこともある。また、仲の良い人との関係においても、親しいから、慣れているからと言って何でも言って良いわけではない。”親しき仲にも礼儀あり”という言葉があるが、たとえ慣れた人であったとしても話題選びは慎重でありたい。

どんなことがあっても、いつまでも初心を忘れない。
慣れてしまって見えなくなってしまったものをいつも尊重していたい。
きっと、そういう生き方が私らしいのかもしれない。
そして、物事を、一日一日を、丁寧にやり遂げたいと思う。

外国人との混血が故に色々な目に遭って生まれ故郷から東京に逃げてきた曽祖父の生まれた辰年という干支に思いを馳せながら、これからどのように2024年を形作ろうかと期待して。


2024年1月16日 
今日は一粒万倍日、大明日、天恩日、大安の4つの開運日が重なる一年の中でも特別な開運日とのこと。
「新しい趣味を始めて見るのもおススメ」と書いてあったので、目が覚めた時からずっと何を始めようか考え続けて5時間経ったけど…何一つ浮かばず(笑)

この度はサポートして頂き、誠にありがとうございます。 皆様からの温かいサポートを胸に、心に残る作品の数々を生み出すことができたらと思っています。