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きのこの風味がすごい! シンプル炊き込みご飯

今回のテーマは「きのこの炊き込みご飯」。具材は、椎茸、しめじ、三つ葉、調味料はしょう油だけ。シンプルながら、きのこの風味を強く引き出し、松茸ご飯に匹敵するおいしさです。ポイントはしょう油の使い方と余分な調味料を加えないこと。

今の時期、スーパーに行くと松茸が出ていました。最近では比較的お手頃な輸入松茸もありますが、それでもやはり高級品。今日は安価な椎茸を使って、松茸ご飯風の炊き込みご飯を作ります。松茸独特の香りこそありませんが、味を補うためにしめじを混ぜれば、松茸ご飯に負けないおいしさです。

炊き込みご飯は『芯が残っている』や『べちゃべちゃになってしまった』という具合に意外と失敗しがち。失敗を回避するコツはお米に事前に浸水させておくことです。

炊き込みご飯には濃い出汁を使うとくどくなるので、すっきりとした薄めのだしを使うのが一般的。鰹と昆布のあわせ出汁を使う場合は出汁を引いた後、冷やす手間が必要なので、今回は水出しの昆布だしを使います。これなら冷やす手間もかからず、簡単です。

きのこの炊き込みご飯

材料
米…2合
昆布だし…炊飯器の目盛りに従うか、360ccが目安
うす口しょう油…大さじ2 (もしくはこい口しょう油大さじ1+塩小さじ1/2=3g) (Tips1 薄口しょう油を濃口しょう油で代用する方法)
椎茸…6枚(1パック)
しめじ…1房(1パック)
三つ葉…1束

1.昆布5gを水500ccに3時間以上(10時間以内)浸けておき、昆布だしを引いておく。米はたっぷりの水に30分間浸し、吸水させてから水を切っておく。(Tips2 炊き込みご飯のコツ)

2.椎茸は軸を切り落とし、半分に切ってから5mm厚のスライスにする。軸は根元の硬い部分を切り落とし、手で裂く。しめじは根元を切り落とし、手でばらしておく。

3.炊飯器の内釜か鍋に米を入れ、しょう油、昆布だしを注ぎ、軽く混ぜる。

4.米の上に2の椎茸としめじをのせて、通常通り炊飯する。

(ここでは5.5合炊きの炊飯器を使っていますが、入り切らない場合は量を調節してください。きのこが大きように見えますが、加熱すればかさが減ります)

5.そのあいだに三つ葉の根元を切り落とし、熱湯で20秒ほど茹でてから水にとり、軽く絞ってから5cmの長さに切っておく。

6.炊きあがったら5の三つ葉を加えて、米をほぐしたらできあがり。

★レシピの解説

【Tips1】 うす口しょう油をこい口しょう油で代用する方法

うす口醤油は関東以北にお住まいの方の台所にはないかもしれませんが、これを使えばお店のような炊き込みご飯を簡単につくることができます。

うす口醤油はJASの分類では淡口醤油(読み方はこれでうすくちしょうゆです)と書き、色の薄さと強めの塩分濃度が特徴。素材の味や風味を活かしたいときに用います。

このしょう油は古くなると色が濃くなり、風味も悪くなります。それを防ぐには冷蔵庫で保存する必要がありましたが、最近では鮮度保持パック入りのうす口しょうゆ油が登場し、常温でも長期間保存することが可能になりました。冷蔵庫に入らない……という問題が解消した今、購入して損はありません。

どうしてもうす口醤油を台所に置きたくないという人はこい口しょう油でも代用は可能です。今回の場合は大さじ2の分量をこい口しょう油大さじ1に塩3g(小さじ1/2)、水大さじ1を加えます。昔の東京ではうす口しょう油を入手することが困難で、多くの和食店ではこい口しょう油を水で薄めて、塩や酒で味をととのえるなどして代用していました。調味料がない場合は工夫で乗り切りましょう。

【Tips2】炊き込みご飯のコツ

炊き込みご飯のコツは最初に述べた通り、あらかじめ米に水を吸水させておくことです。というのも塩分を含んだ水は吸水しづらいので、適当につくると米に芯が残ってしまうことがあるからです。また、ご飯の上に素材をのせ、混ぜないようにするのも米の炊きあがりを均一にするためのコツです。

炊き込みご飯には他にみりんや酒を加える人もいますが、余分な調味料を加えないほうがすっきりとした味に仕上がります。調味料は味をつけるためではなく、引き出すために使うもの。素材がよくなった現在では調味料は少ないほうがおいしくできるでしょう。

今回は松茸ご飯風にきのことご飯だけでつくりましたが、ここに油揚げを加えるとボリュームが出ます。おかずをつくらず味噌汁と炊き込みご飯だけで食事を完結させるのであればその手もアリです。しかし、ここでも余分な材料は加えないほうが素材の味が生きてくると思います。

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撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!