マガジンのカバー画像

料理の基本

406
基本的な料理を丁寧に解説します
運営しているクリエイター

2019年4月の記事一覧

ニンジンとたらこ(明太子)の炒めもの

線切りの春ニンジンを炒めて、たらこで味付けするだけの簡単な料理です。たくさんつくっておいて、常備菜にもなります。(3〜4日くらいは持つと思いますが、保存期間は各自で判断ください) 分量は特にありませんが、ニンジンにたらこ+日本酒で味をつけるのがポイント。 4〜5月出荷量日本一の徳島県産の春ニンジンです。徳島県のニンジンはハウス栽培の砂地で栽培されており、強い甘味が特徴。甘いのでスープなんかに入れるときはちょっと苦労するのですが、ラペサラダなんかにするとおいしいです。 今

メンチカツの作り方

いつもは揚げ物はしないという方もこのGW休みを利用して挑戦してみるのはいかがでしょうか。 メンチカツ 小5個 合挽き肉 300g 塩     3g 生パン粉  20g 玉ねぎ   100g(1/2個)(みじん切り) 卵     1個 トマトケチャップ 大さじ1 ディジョンマスタード 小さじ1 メンチカツは基本的にハンバーグと要領的には似ています。違いは肉の結着をゆるくし、ふんわりとさせる必要がある点。肉肉しい歯ごたえを求めるハンバーグとは違い、衣があるので肉の結着にはそれ

ポテトチップスの作り方

ポテトチップスは家でも簡単につくれます。買ってきたほうが楽ではありますが、じゃがいもの味を感じられる仕上がりになるのがメリット。 ポテトチップスは揚げることでじゃがいもの水分を5%以下にしたものを言います。脱水することでカリッとした食感が出るので、水分の多い新じゃがいもは向いていません。 皮付きのままスライサーで薄切りにして、表面を水で洗います。 この工程の意味はジャガイモに含まれる糖分(ブドウ糖や麦芽糖)を洗い流すため。水分と結びつく性質のある糖分(糖分の保水作用につ

鮎料理の定番『鮎ご飯の作り方』

鮎は日本料理の魚の王様。ハラワタから皮まですべておいしい魚です。解禁日まではまだ先ですが、養殖物であれば時期はそれほど関係ないせいか、もうスーパーには並んでいました。鮎は塩焼きが定石ですが、家庭で塩焼きするのはなかなか大変。そこで鮎ご飯にしました。岐阜県の長良川沿いや栃木県の那珂川沿いなど、鮎がとれる地域の郷土料理で、鮎料理の定番です。 鮎 2尾 塩 適量 米 2合(300g) 昆布だし 400cc 醤油 大さじ1 水でもいいのですが昆布だしを使います。昆布

肉餃子の作り方

専門外なので中華系のレシピはnoteやcakesに載せていないのですが、日本生まれの料理ならはいいかな、となったのが今回のテーマである焼き餃子。 餃子は専門店が生餃子や冷凍餃子という形で販売しているのでそれを買った方が簡単ですし、合理的なので、cakesでは焼き餃子の『焼き方』を詳しく解説しています。 とはいえ僕も子供の頃、餃子作りを手伝った思い出がありますが、餃子はみんなでつくると楽しいもの。週末に人を集めて、餃子パーティーなどいかがでしょうか。 肉餃子 豚肩ロース 

ホワイトアスパラガスの塩昆布和えの作り方

スーパーに行くと輸入のホワイトアスパラガスが安価で売られているのを発見。さっそく買って帰りました。ペルー産のホワイトアスパラガスです。 ペルーは世界的なアスパラガスの産地。もともとは缶詰用のアスパラガスを生産していました。1990年代後半から生鮮用の輸出を拡大しました。日本でもホワイトアスパラガスは缶詰用で、消費されるのは主にグリーンアスパラガス。グリーンアスパラガスは食べるけれど、ホワイトアスパラガスの食べ方がわからないという方も多いのでは? 基本的にはホワイトアスパラ

基本の卵焼きの作り方

お弁当に入っているとうれしい卵焼き。今日は基本の卵焼きの作り方をおさらいします。 卵 3個 砂糖 大さじ1〜3 醤油 大さじ1 卵焼きは砂糖がいっぱい入ります。砂糖の力によってしっとりするんですね。砂糖大さじ1〜3で好みで調節しますが、はじめは簡単な大さじ3から練習しましょう。砂糖の量を減らすほど硬くなるので、その場合は鍋の温度を上げて、ふっくらさせる必要があり、難しくなるんです。 砂糖は水分子と結合しやすい、という性質があります。水にはなにかと繋がった結合水と、水分子

マンゴーの基本の切り方は三枚おろし

スーパーに輸入物のマンゴーが出回るようになりました。一昔前まで主流だったフィリピンマンゴーは輸入量が減少し、今はタイやベトナムなど多様な品種が選べるように。 写真はマハチャノ種という品種。オレンジ色の果肉とトロピカルフルーツらしい香りが特徴。イオン系列のお店で298円程度で買うことができるはず。 マンゴーを食べるときのが基本はまずマンゴーを立てて、三枚にカットするところから。面長のマンゴーをよく観察して、実の幅が薄い方を上にして、まな板にのせます。 種の幅は1cm程度な

タケノコ丼の作り方

以前、親子丼の作り方を紹介しましたが、今回はその応用。春の味覚、タケノコを使ったタケノコ丼です。 しょうゆ、みりん 各50cc、砂糖 大さじ2、出汁150ccで角切りにしたタケノコを3分ほど煮ます。二人前で卵を3〜4個使います。 黄身を一個だけ残しておいて、ボウルで卵を溶きます。 これぐらいの混ぜ具合。白身は白身、黄身は黄身という状態にしておくのがコツ。 沸いているところをめがけて卵を入れます。 かき混ぜずに軽い沸騰状態を維持すれば卵は勝手に出汁を巻き込んで固まりま

リゾットの基本解説

さて、今日のテーマはリゾット。 1.お米の選び方どんな品種の米を使うのがいいのか、という問には明確な答えはありません。スープを多めにしたゆるい感じの仕上がりにしたいのか、ぼってりとさせて米の味をしっかりと感じさせたいのか、それによって用いる米が異なるからです。 米の個性はアミロースとアミロペクチンという二種類の澱粉の比率によって決まります。アミロペクチンが多いと粘りが強く、米の内部も表面もよく水分を吸い込みます。ただし、米粒が崩れやすいという弱点も。。 逆にアミロースが

おにぎりにあう海苔とは?

〈究極のおにぎり〉の記事の続きです。先日、かっぱ橋にある〈ぬま田海苔店〉さんに行ってきました。 どんな海苔屋さんなのかは御本人のnoteを読んでいただくのが一番、早いか、と。有明海の初摘み専門というかなりめずらしい海苔屋さんです。noteもまだ二本しかありませんが必読です。個人的には「なぜアパレルから海苔屋さんに?」という部分を詳しく聞いてみたいです。 海苔については拙著『おいしいものには理由がある』のなかで宮城県、東松島の相澤太さんの海苔を紹介していますが、彼が修行した

最高のおにぎりの作り方

この記事が面白かったです。 なにを隠そう僕はおにぎりが大好きです。しかし、おにぎりをつくることは誰にでもできますが「おいしいおにぎり」を作るのは案外、難しいもの。最高のおにぎりに必要な要素は「ご飯がふんわりとして」「表面がベタつかずに噛むとほろほろと崩れ」「適切な塩味がついている」の3つ。 従来の作り方は ご飯がアツアツのうちに塩(または塩水)をつけた手にごはんをとり、三角形(または俵型)に握る というもの。 まず、ご飯を手で握ると雑菌が付着し、それが時間経過ととも

桜が散る前に〈サクラご飯〉

お花見のシーズンにぴったりのサクラご飯のレシピです。必要な材料は桜の塩漬け。 さくらご飯 桜の塩漬け 30g 米     2合 水     炊飯器の2合の目盛りまで(または400cc) とはいっても作り方は簡単。 桜の花の塩漬けを洗って、塩を落とします。この時、水にさらすと完全に塩気が抜けてしまうので、表面の塩を洗うだけに留めるのがコツ。あとはご飯と一緒に炊き込むだけです。軸の部分はちょっと硬いので、とりのぞくと丁寧。 桜の花の塩漬けの塩気がほのかにきいた炊き込みご飯