シェア
昨日、紹介した通り、こぼれ梅は味は違うとはいえ、性質的には酒粕のように使うというのが簡単なアプローチのようです。というわけで酒でふやかしておけば様々な料理に使いやすいです。 粕床だってできます。 こぼれ梅の粕床 こぼれ梅 150g 酒 100cc 塩 小さじ1(5g) 粕床は普通、みりんを足して甘みを調節しますが、こぼれ梅の場合はその必要もなし。 普通は味噌を混ぜますが、今日はこぼれ梅の香りを生かすべく塩で。別に味噌でもいいですよ。 お魚を浸けても、お肉を浸け
こぼれ梅とはみりん粕のこと。梅が入っているわけではなく、ほろほろした感じが梅の花が咲きこぼれるさまに似ていることからその名がついたそう。 このこぼれ梅、あくまでみりん製造の副産物なので、昔ながらの製法で本物のみりんをつくっていないと生まれません。『みりん風調味料』が出回る現在ではなかなかの希少品、というわけ。 みりん粕に含まれるレジスタントプロテインという成分がコレステロールを下げたり、肥満などを防止、 また腸内環境を良くし便秘にもいいとのことで、注目されています。(参考
1/26日更新予定のcakes連載のテーマは『サーモンのムニエル』。ムニエルにするときは皮をつけたままでもいいんですが、除去してから焼いたほうが食べ手には優しいです。 魚の皮を除去する場合は尻尾側から包丁を入れて、皮を引くのが一般的。このときは包丁を動かさず、魚の身を右、左に引っ張りながら作業すると上手にできます。ところが鮭のように大きな魚や切り身の場合はなかなか難しい。 簡単なのは真ん中に包丁を入れて、皮目まで到達したら包丁を寝かし、切る方法です。この方法のメリットは自
Twitterの方で簡単なレシピをたまに呟いているのですが、多くの「いいね」や「リツイート」を頂いたのがこの柿柚子です。柿に柚子をたらして食べるのは吉兆の創業者の湯木さんがやっていた組み合わせなので、昔から誰かが作っていた料理なのかもしれません。ポイントは柚子の白いわたの部分を混ぜることです。 材料はたったこれだけ。柚子1個、柿1個、砂糖が大さじ3です。柚子は半分に切ってから薄切りにして、種をとりのぞきます。ある程度、分厚くても大丈夫です。柿は皮を剥き、たべやすい大きさのく
皆さんはステーキになにをつけて食べますか? シンプルに塩、コショウでもいいのですが、今日はいくつかの調味料を試してみます。 牛肉の旬は実は冬。寒い時期は脂の質もよく、一年で一番おいしい牛肉が食べられるのは2月(1月にと畜した肉が食べごろになる頃)です。先日、スーパーに行ったら結構、いい肉が売っていたので、購入。 国産牛のヒレ肉です(これで2000円くらい)肉の見分け方はまず赤身が小豆色をしていること。次に脂肪の模様を見て、脂肪の白い枝の先が細かいものを選びます。脂の量は好
cakesの連載の更新です。 これ、すごくおいしいレシピ(だと思う)なのですが『肉じゃが』とか『角煮』みたいな誰もが知っている名前の料理じゃないので、PV的には苦戦すると思います。『ひよこ豆? ないよ、そんなの』みたいな反応もあるだろうし。でも、新しい料理(と食材)を知ることは人生を豊かにすると思うんですよね。だから、時々はこういう料理を紹介していきたいので、皆様リンク先の閲覧のほど、よろしくお願いいたします。 cakesレシピの元ネタはハレーラというラマダン明けにつくる
こんにちは、樋口直哉です。この度、このnoteがマガジンハウスから本にまとまりました。 何点か入っているcakesの記事以外のnoteベースのものは結局、本文を全部書き下ろしていますし、フライドポテトなどはnoteの記事とは違い、作りやすいレシピにしているので、ぜひ購入していただき、中身を確かめていただけたら、と思います。 ・鶏のから揚げ (冷たい油から揚げるとジューシーになる) ・豚肉の生姜焼き (合わせ調味料の酵素の力でやわらかく) ・鶏もも肉のステーキ (肉汁たっぷ
cakes連載の更新。 テーマは『豚の角煮』でした。この豚の角煮の問題点は『一度目の下茹で90分』→『二度目の本加熱60分』と時間がかかること。その点を踏まえて、こちらでは30分くらいの煮込み時間でなんとかおいしく食べられる豚バラ肉料理を、というコンセプトで考案したレシピをご紹介します。 豚バラ肉 300g 砂糖 15g 塩 3g 酒 100cc 水 200cc 醤油 大さじ1 砂糖 大さじ1 黒胡椒 好みで 豚バラ肉は加熱時間を短
レバーペーストをつくった時に余った心臓(ハツ) ハツは半分に割ると太い血管が出るので、指か包丁の先で血の塊をとりのぞきます。この状態で串に打つと焼き鳥で出てくるハツです。 一番、簡単な食べ方は塩、コショウして焼くこと。ハツは筋肉の塊なので、歯ごたえと味があります。これぐらいの分量だとテーブルに出せないのでつまみ食いしてしまいましょう。
以前はたまにケータリングなどで料理をしていたのですが、そのときに定番でお出ししていたのがこのレバーペーストです。よく「作り方を教えてください」と言われるので、こちらで公開します。 鶏レバー 正味100g程度 牛乳 125cc 水 125cc 塩 10g バター 65g〜70g ブランデー おおさじ 1 昔は本当にいろいろなものを入れていたんですが、だんだんシンプルになってきて現在はこんな形に落ち着いています。これ以上ないくらい簡単な作り方です。 まずは
先日、マッシュルームは洗ってもよい、という趣旨の記事を書きましたが、その時うっかり 実際はマッシュルームの皮を剥いても、味をしっかりと感じます。 と書きました。それで『皮をむくってどういうことですか?』というコメントを頂いたので説明します。こういうコメント、とても助かります。説明不足ですみません。 わかりやすいようにブラウンマッシュルームを買ってきました。ホワイトマッシュルームでも同様です。 軸の側から手でも包丁でもいいのですが、おしりから頭に向かって引っ張ると皮がぺ
牛肉と蓮根を濃いめの醤油味で炊こうと思います。 こういった料理は分量があってないようなもの。牛肉は焼肉用のカルビを買いました。和風の料理にはやはりある程度、サシが入った肉があいます。 蓮根は7mm厚にカットし、半分に切ります。 一から炊くと時間がかかってしょうがないので、油で揚げるのが下処理のポイント。 牛肉は小麦粉をはたいてから…… さっと焼きます。牛肉は揚げてもいいです。 火が通った蓮根を合流させます。 醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖こさじ1、酒大さじ2
大晦日に年越しそばのレシピを書きました。 これは乾麺を使っています。かけだしがやや多めの分量になっていて1Lできます。一人前400ccが目安ですから、200ccほど余る計算になりますが、じつはここがレシピの肝。ギリギリの800ccでつくるよりも味のブレが少なく、誰がつくっても安定するのです。乾麺って水気の切り方や種類によって、表面に付く水分量がかなり違うので、味が薄くなったり、濃く感じたりと安定しないのが難点なのですが、たくさんつくることで解決しています。 最近は道の駅な
新年、あけましておめでとうございます。新年のはじめにふさわしいnoteを、とも一瞬思いましたが、結局いつもどおりの更新です。今年も一年、よろしくお願いいたします。(樋口直哉拝) おせちに飽きたらカレーもね、というCMがありましたが、今日はハッシュドビーフを作ります。 お店のハッシュドビーフには何日も時間をかけてつくられたドミグラスソースが使われています。家庭でつくる場合はデミグラスソースの缶詰で代用……という形になるかと思いますが、このレシピでは使いません。代わりにいれる