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料理好きのための21世紀料理教室

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低温調理、エスプーマをはじめアルギン酸のカプセルなどの分子料理のテクニックを解説していきます
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2019年2月の記事一覧

レンジを使って、パリパリバジル

『エビの春巻き、バジルソース』に使ったバジルは油で揚げました。エビを揚げる温度とバジルの適温は違うので、やや面倒です。 パリパリにしたバジルは他の料理にも使えますが、そのたびに油を用意するのも大変です。そこで今回はバジルのパリパリをつくる裏技をご紹介します。元ネタはネイサン・ミアボルト著『Modernist cuisine』から。 先に形のいいバジルの葉を選んでおきます。 皿にラップをかけます。このあと、電子レンジにかけるのですが、バジルを浮いた状態にすることでマイクロ

抹茶のスフィア

〈Spherification〉のテクニックを紹介します。食後に抹茶を提供する場合があるか、と思いますが、それを別の表現でデザートにします。 アルギン酸溶液 アルギン酸 3g 水   600cc まずはアルギン酸溶液をつくります。 アルギン酸は水に溶けづらいのでミキサーを使うのが簡単。ここに空気が入っていると上手く球状にならないので、30分以上、冷蔵庫に入れて空気を抜いておきます。 抹茶 水 200cc グラニュー糖 10g 抹茶   5g キサンタンガム 2g 乳酸

cakes連載とブルーチーズとチョコレート

cakes連載の更新今日は二つの材料でできる極上のチョコレートムース。 noteでも以前、載せたレシピだけど、チョコレート種類を変えながら試作を繰り返した。ちなみにチョコレート系のお菓子の場合、製菓用として売られているチョコレートよりも板チョコの方が失敗の確率が少ない。(丁寧にコンチング=すりつぶし処理がされているため)総じて日本のチョコレートは口溶けを優先させるために粒子が細かいので分離するリスクが非常に低い。大手メーカーの技術力はすごい。 結局、糖分の割合をどれくらい

ハーブが余ったらオイルかバターに浸けて冷凍

僕はハーブを料理に使うのが好きで、普段は家のプランターで育てているハーブを料理に使います。これなら余る心配はなし。 ただ、イベントや撮影などでたくさん料理をする時には足りないので、ハーブを購入します。 これがちょこちょこと余るんですね。乾燥させて保存すればかなり持つのですが、意外と手間ですしフレッシュ感もなくなります。水分の多い、ディルなどは乾燥させるのも難しいのが難点。そこでこんな保存方法をご紹介。 ハーブは刻んでブレンドします。パセリ+ディル+タイムで魚料理用、パセ

風邪をひいたらぽってり卵酒!

寒い冬は身体が温かくなるものを飲みたいところです。卵酒は上手につくるとすごくおいしいもので、風邪を引いた時の栄養補給にもぴったりと昔から重宝されてきました。 卵酒はぬる燗にした日本酒に卵を加える形が一般的ですが、しっかり加熱したほうが格段においしくなります。ポイントは温度管理です。 ぽってり卵酒 卵  1個 みりん 大さじ1 砂糖 小さじ1 日本酒 150cc 日本酒は飲んでおいしい純米酒を使ってください。アル添のお酒のおいしさというのももちろんあるのですが、卵酒には純

マスタード入りのタプナードソース(黒オリーブのペースト)

以前、タプナードをご紹介しましたが、あちらはパンに塗っても食べられるようなソースでした。今回は僕がよく使うマスタード入りのタプナードソースのレシピです。あいかわらず家の料理ではまったく参考にならないかもしれませんが、こんな料理もあるんだな、くらいの気持ちで読んでください。 マスタード入りのタプナードソース 黒オリーブ 150g(種抜き) ケッパー  15g 粒マスタード 20g アンチョビ  3枚 オリーブオイル 150cc バルサミコ酢 20g 材料はやや複雑ですが、基