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料理好きのための21世紀料理教室

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低温調理、エスプーマをはじめアルギン酸のカプセルなどの分子料理のテクニックを解説していきます
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2018年10月の記事一覧

鶏胸肉のオレンジソース

先日、つくった謎の付け合せウーフィレのために、鴨肉の代わりに鶏肉を使ったオレンジソースの料理もつくりました。僕のオレンジソースはオレンジュースを煮詰めて、バターでとろみをつけて、醤油を加えたものが定番なのですが、今回は真面目にガストリックを使ったクラシックな仕立てです。 鶏胸肉 1枚 塩   適量 オレンジソース オレンジ 3個(つけ合わせ含む) グラニュー糖 大さじ2 赤ワインビネガー 大さじ2 ブランデー 大さじ1 ブイヨン 300cc バター

謎のつけ合わせウーフィレ

昔の料理本をぱらぱらとめくっていたら『Oeufs Filets』(ウーフィレ)なるつけ合わせを見つけました。直訳すると『卵の糸』という料理ですが、1952年のMOF(フラン ス最優秀料理人)コンクールの課題料理にもなっています。(鴨のオレンジソースのつけ合わせとして) 今ではまったく見かけなくなったつけ合わせに興味を持ったので、試作してみることにしました。あ、はじめに書いておきますけど、これ見て『作ってみよう!』とは思わないでください。理由は後述します。 ウーフィレ 卵黄

有名シェフのアイディアから学ぶ~もやしのリ ゾット~

有名シェフのアイディアから学ぶシリーズです。今回はミシュラン二つ星のシェフ、 ティエリーマルクスの『もやしのリゾット』(risotto de soja)からコンセプトとテクニックを学びます。 ティエリーマルクスは分子料理に精通し、現代的な料理を発表しているシェフです。ボルドーのシャトーコルディアンバージュというお店でシェフを務めていた時代はレバノンに滞在した経験を活かしてスパイスを多用していましたが、現在はアジア趣味に傾倒しているよう。 今回のもやしのリゾットは彼がジョエ