Webデザイナーの現実
こんにちは。カナダ在住のデザイナーWakanaです。
今までの留学経験や海外生活についてはこちらをご覧ください。
今回の内容はデザインのお話です。
(Instagramで書くね書くね詐欺をしてて気付けば1か月経ってました…、びっくり。時間が経つのってすっごくあっという間…。)
こんな人におすすめ
Webデザイナーの仕事に興味がある人
Webデザイナーについて詳しく知りたい人
今からWebデザイナーの勉強を始める人
この記事を読んで知れることはこんな感じです。
読んでる途中でも「なるほど…」と思った方は「いいね」を押していただけると励みになります!
自己紹介
お話を始める前にまずは私の経歴を簡単に紹介していきます。
デザイナー歴4年目
独学でWebデザイナーになり、カナダのカレッジでUX/UIを学ぶ
カナダの企業やNPO団体でデザイナーとして活動中
カナダのカレッジでゲストスピーカーとして登壇
日本のとある人気デザインスクールでメンターとしても活動中
なぜWebデザイナーが今人気なのか?
突然ですが、みなさん。
Webデザイナーの仕事に興味をもったことはありますか?
最近では留学アカウントとプライベートどちらでも「Webデザイナーの仕事に興味があるんだけど…」とほぼ毎週のように相談を受けるので、興味のある方多いなぁ…という印象でした。
なぜ今こんなに「Webデザイナー」という職種が人気なのでしょうか…。
個人的にこの人気の理由は大きく2つに分かれると思っています。
コロナ禍の影響
人気の理由の一つとして、まずコロナ禍の影響が大きく関係していると言えます。
コロナ禍に起きたロックダウンで休業や在宅勤務などを経験した人も多いのではないのでしょうか。もともとコロナ前から「場所や時間に縛られず仕事をする」といった自由な仕事スタイルが認知され始め、フリーランスや起業する人も増えていましたが、コロナ禍をきっかけに自由度の高い職種の一つであるWebデザイナーの仕事がより一層人気度が高まりました。
数年前と比べ、「企業に勤めているから安定した収入が得られる」といった時代は変わりつつあるということに気付き始めた方や、何かしらの理由から「家で仕事をしたい」と思う方が増えたかと思います。
ちなみに私がWebデザイナーになったきっかけは、4か国の留学を経験し世界の働き方や優先度の違いに感化を受け、場所や時間に縛られない仕事をしたかったからです。
ホームステイ先で感じた「家族のと時間」に憧れを感じ、いつかの将来を見据えて「家庭を持った時に家で仕事をしたい」と思ったことが大きな分岐点でした。
SNSでの聞こえが良すぎる広告
そしてもう一つの理由が、SNSを通した響きのいいうたい文句です。
SNSを見ると「3か月でWebデザイナーに!」「未経験から副業で稼ぐ!」などの広告を目にする機会も多いかと思います。
このうたい文句が嘘だとは言いません。
ただこんな感じに少し文章が省略されすぎているだけで…。
「(めっちゃくっちゃ頑張れば)3か月でWebデザイナーに!」
「(しっっっかりと学習をして)未経験から副業で稼ぐ!」
個人的には若干悪意を感じないこともないのですが(小声)
ですがこれはあくまでデザイナーである私の感想であり、マーケティングやビジネス観点で感想を言うと一概に否定は出来ません。
というのも、商品を売るために相手の購買意欲を刺激し、いかに売り出しポイントを一瞬で伝えるか… というのがビジネスをする際には重要だからです。もし広告のキャッチコピーに惹かれて「いいな」と少しでも思ったなら、それはマーケティングとしては正解です◎
Webデザイナーとは
さて、ここからは今人気のWebデザイナーという職種について詳しく見ていきましょう。
仕事内容
具体的な仕事内容は検索をかけてもらうと専門用語を使ったより細かな情報が出てくるので、ここでは簡単に紹介していきますね。
情報収集
「なぜホームページを作るのか(ヒアリング)」「競合他社はどんな戦略をしているか(調査・分析)」「コンセプトや構成はどうするか(企画・情報設計)を考えていきます。デザイン制作
クライアントの要望や情報収集から得た内容をもとに言語化された情報をデザインに落とし込んでいきます。コーディング業務
デザインツールで制作したデザインを実際のWebサイトとして作り上げるためにコーディング作業を行います。
案件の概要や状況(フリーランスか企業勤め、業務委託)などにより異なるので、あくまでもざっくりとした一例として参考にしてください。
Webデザイナー業務の間違った認識
相談を受ける際やデザインを教える際に「あれ…、これ誤認識してない?」と思う点があるので、ほんの一例をご紹介します。
❌ デザインはセンス
「Webサイトのデザイン」は「アート」とは別物なので、センスは全く関係ありません。じゃあ初心者と経験者の違いって何なのかというと「引き出しの差」です。どれだけいろんなWebサイトのデザインを見てきたか、作ってきたかによる差が圧倒的に違います。
逆を言うと、未経験者でも他の人より少し多くデザインを見て、デザインの引き出しがあれば経験者に近づくことは可能です。
❌ デザイン業務が100%
Webデザイナーって名前なのでついデザイン業務が100%と思われがちですが、実際は情報収集が大半を占めます。というのも、デザインはあくまでも「伝える手段」のため、情報の伝え方が間違えていた場合どれだけデザインが良くても結果は出ません。
❌ 好きなデザインを作る
先ほども話したようにデザインはあくまでも「伝える手段」です。
「淡い色を使った優しい雰囲気のデザインが好き」だからと言って、必ずしも全てのWebサイトに共有するデザインとは限りません。例えば、マクドナルドのようなコンセプトのお店に「淡い色を使った優しい雰囲気のデザイン」は合わないですよね…。
「自分が好きだから」「なんとなく流行っているから」と言う理由で作るデザインはただのエゴであり、目的やコンセプトに応じたデザインを作るのがWebデザイナーです。
Webデザイナーに必要なスキルや知識など
最低限求められること
デザインについての基本的な知識
デザインの4つの基本原則や配色・タイポグラフィー・トレンドの把握は最低限知っておくべきデザインの知識です。デザインツールのスキル
Figma / Photoshop / (Adobe XD / Illustrator)
特にFigmaはデザインを作る上で世界的に必須スキルです。最近ではCanvaの知名度も非常に高くなっていますが、Canvaはあくまでもグラフィックデザインの作成に適しているのであって、Webサイトのデザイン作成とはまた違います。デザインの知識を知るために「まず第一歩」として使うのであれば良しですが、実際の仕事で使うとなると正直難しいです。コーディングのスキル
HTML / CSS / (JavaScript)
最近流行りのノーコードツールを使うにしてもHTML / CSSを知らない状態で使うのと知っていてい使うのでは全く別物です。全部把握しなくても良いので分からない時に調べれる程度の知識は入れておきましょう。コミュニケーションスキル
Webデザイナーの仕事では、クライアントやチームメンバーに自身の決定事項を説明する機会が多々あります。なぜこのデザインにしたのかを言語化するなんてことは日常茶飯事です。マーケティング知識
目的を果たすためにデザインを作っていくため、「SEO」「コンバージョン」「Google Analytics」くらいは知っておく必要があります。
フリーランスの場合
営業スキル
どれだけ良いデザインを作れてもWebデザイナーとしての自身のスキルを売り出せなければ案件獲得に辿り着きません。クラウドソーシングや知人の紹介など手段を問わず、営業スキルは必須になってきます。経営やお金の知識
見積書や請求書の書き方・税金について・売上の管理などをしていく上で嫌でも必要となります。法律知識
「業務委託契約」や「著作権」など最低限知っておくべき法律知識は頭に入れておく必要があります。
フリーランスや個人事業主、起業をして個人でやっていく場合は全て自身で管理しなければいけないため、デザイン以外のスキルや知識も必要です。
企業で勤める場合
実務経験○年
未経験者がいきなり企業勤めが難しい理由がここです。そのためまずはフリーランスで実務経験を積み企業に勤める、もしくは未経験者OKなところを根気強く探すのどちらかかと思います。ポートフォリオ
自身の制作実績を載せたポートフォリオサイトなどが必須となります。
企業に勤めたい人は、求人情報を調べて実際に企業がどんな人材を求めているのか調べるのが1番です。Webデザイナーの仕事の一つである「情報収集」と同じで、まずは市場調査を行いましょう。
デザインスクールと独学の違い
Webデザイナーになるためには上記で記載したスキルや知識を学んでいくことが第一ステップです。その際、恐らくほとんどの人が「デザインスクールと独学はどっちが良いの?」と疑問を持つかと思います。
まずここで間違った認識をしてほしくないので先にお伝えするのですが、デザインスクールで学んだからといって必ずWebデザイナーとして活動できるわけではありません。デザインスクールはあくまで「学習をサポートする場所」です。
それではそれぞれのメリットとデメリットを見ながら、どちらの方が自分に向いているのか考えてみましょう。
デザインスクールの場合
メリット
カリキュラムに沿って学べる
メンターや講師からフィードバックがもらえる
学習意欲を保つことができる
分からない箇所を聞ける
卒業後後のサポートがある(スクールによる)
デメリット
シンプルに学習コスト高い
独学の場合
メリット
圧倒的に学習コストが安い
自分の好きなタイミングで学習ができる
デメリット
挫折しがち / 心が折れる
何から学習していいか分からない
学習中に勉強範囲が広がりすぎて迷子になる
分からない箇所を聞く相手がいない
デザインスクールの場合、すでに決まったカリキュラムがあるのでそれに沿って学習を進めることができ、分からない箇所をいつでも聞けたり実際にフィードバックをもらえる環境は初学者にとって非常にありがたいです。
独学の場合、学習にかかるコストは圧倒的に安いところが大きな違いです。動画教材のUdemyや書籍などを利用したとしてもスクールの半分以下のコストで学習ができます。最近ではYoutubeやWebサイトなど無料で学習できる環境も揃っているため、手軽に始めやすいのが独学です。
「Webデザインに必要なスキルや知識など」で記載したように学ぶ内容が非常に幅広くなるため、何から手をつけて良いのか分からず方向性がぶれてしまうことや正直心が折れて挫折しそうになることが多々あります…。
そんな時にスクールのようにサポートしてくれる環境であれば、少しは学習に対するモチベーションも保つことができるのかな…と自身の生徒ちゃんたちを見ていて実感しています。
つい自分に甘くなってしまう人や誰かと一緒なら頑張れる人、取捨選択が苦手であれもこれも手をつけがちな人には道標をしてくれるスクールが向いているかなと思います。
逆に自身でモチベーションが保つことができ、なおかつ予定通りに学習時間をしっかりと確保できるような自己管理能力が高い人や学習意欲がとても高い人には独学が向いていると思います。
気をつけてほしいこと
気付けばこの時点で4,000文字以上も書いていました…。
ここまで読んでくれているということは「Webデザイナーを目指したい!」という気持ちが強い方なのかなと嬉しく感じています。
そこで少し今まで話した内容を振り返りながら、Webデザイナーを目指す際に気をつけて欲しいことを実体験も交えてお話していきます。
私の体験談
実はあまり公開していないことなのですが、私も独学の前に一瞬だけデザインスクールに手を出したことがあるんです。
とあるデザインスクールで総額30万ほど…。
決して安くはない金額だったのですが、カリキュラムをこなしていくにつれて疑問が増える増える…。気付けば独学に切り替えてました。笑
コーディングには手を出さないデザイン一択!といったカリキュラムの構成でしたが、どちらかといえばマーケティング要素が強めなスクールだったのかなと今なら言えます。もし当時の私が目の前に現れたら、控えめに言って他のスクールを全力でおすすめしますね。
そのほかにも色々と失敗談…?のような話は多いので、これはまた別の記事でいつかしれっと更新します。
① デザインスクール選び
スクールを選ぶ際は私のように失敗しないためにも、いくつか注意をして選びましょう。
人気なスクールを選ぶ
卒業生の口コミを確認する
サポート体制は整っているか
扱っているカリキュラムの内容を確認する
② 楽してなれる仕事ではない
正直Webデザイナーになるために費やす学習時間は、みなさんが想像している倍以上です。まず大前提としてデザイナーである限り学習は一生続きます。特にIT業界はトレンドの進み具合が物凄く早いので私自身、今でも日々学習に取り組んでいます。
例えば未経験から月5~10万円稼ぐ副業や本業にしていくためには、3か月間で学習する場合1日最低4~5時間以上は必要だと思っています。
そしてこの学習時間は長ければ長い方が良い訳でもなく、もし1年かけてゆっくりと学習しようものなら、最初の半年間あたりのトレンドはすでに変わっているかもしれません。
そのため、最初の3か月間で時間をかけて一気に学習し、その後は案件の中で学習していくのがベストです。
凄く厳しい現実ですが、ゆるっと勉強でなれるほどWebデザイナーは簡単ではありません。
ここまで読んでくれた方へ
元々はこんなに長く書く予定もなかったのですが、気付けば凄く内容の濃い記事になっていました。どなたかの参考になれば嬉しいです。
またどこかのタイミングでデザイナーとしてのお話を書ければ良いなと思っています。
ぶっちゃけ稼げるの?
ここから先は生々しくも実際の金額も交えていくので、誰でも自由に閲覧できないよう有料にてお話をさせていただきます。
本当に興味のある方のみ読んでいただけると嬉しいです。
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