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副業webライターのポリシー

同棲するとき、とあるマンションを内見した。間取りやアクセスは候補の中で最も印象が良かったのだが、実際にマンションへ入ってみるとどことなく雰囲気が悪い。見えないが薄暗い霧がかかったような不快感がある。
嫌な予感は当たるもので、エレベーター前の掲示板には注意書きの紙がびっしりと貼ってあった。ゴミの出し方や犬の吠える声(ペット可の物件だった)の関する注意が所狭しと並んでいる。
注意書きがあるなら、その発生源もあるはずだ。もちろんその物件は候補から外した。

webライターとしてクラウドワークスやランサーズを利用していると、仕事の説明書きがやたら長い案件を目にすることがある。「納期に遅れて提出した場合は報酬を払いません」「誠実な対応をしてくれるライターを募集しています」…などなど。
マンションの注意書き同様、わざわざ書いてあるということは、納期に遅れるライターや不誠実な対応をとるライターが少なからずいるということだ。裏を返せば、納期通り納品して誠実に対応できるライターは重宝されるのではないか。

そこで私がwebライターを始めるときに心がけたのは、クライアントに不安を与えないことだった。
返信をまめにする、納期より早めに納品する、疑問点はその都度解決する。どれも当たり前のことではあるが、継続して依頼をもらうために効果的だった。現にwebライターを始めて3ヵ月以上が経った今、新規で営業をしなくとも継続的に依頼をもらえるようになった。

かけだしの頃は「webライターで月〇〇万稼ぐ方法」「webライターがフリーランスとして稼ぐ方法」という記事を見つければ片っ端から見ていた。不安なときほどノウハウに飛びつくものだ。
実際に役立つこともあったが、一定以上のノウハウはかえって身動きを取りづらくする。ノウハウに見飽きた私が行きついたのは、webライター以前に社会人として信頼出来る振る舞いをすること、そして実績を地道に積み上げることだった。

今までの行動が評価されたのか、スケジュールを理由に断ったにもかかわらず空くまで待ってくれるクライアントまであらわれた。webライターは飽和状態にあるという意見も時折聞くが、信頼関係を築けるwebライターはまだまだ需要があると感じている。
webライターとして得た収入はまだ微々たるもので、独立を目指すには程遠い。それでも会社のバックアップなしに、個人として信頼される経験を積むことができた。
今後web以外のライティングにも挑戦したいと思っているが、それでも私のポリシーは変わらず「人として信頼されること」だろう。

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