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30歳で人生逆転?海外で1人過ごす誕生日

プロローグ


私はベトナムで現地採用として働いているものです。

29歳の時に2度目の海外就職をし、ベトナムにやってきました。
それから半年、30歳という節目を、この見知らぬ土地で過ごすことになりました。

今まで、誕生日を友達と過ごしたり、盛大にお祝いされたことなどなかった人生なもので、毎年来るこの日を、特別感を持って迎えるということはしてきませんでした。

日本にいた時は出前をとったり、ケーキを頼むくらいはしていましたが。

ただ、今回は30歳という区切りの良い年齢。
新たな始まりにはぴったりだと思い、当日をどのように迎えるかを色々考えていましたが・・・。

誕生日コンプレックス?

誕生日なんて、何ら変わらない日。
特に仲良くない友達を集めて、見え見えのサプライズに驚くふりをし、欲しくもないプレゼントを受け取るなんて疲れるだけ。

そんな捻くれた考えを持っていますが、誕生会に参加したことは何度かあります。

1回目の海外就職先で、知り合って間もない日本人グループの誕生会に出ました。

当の本人とはきちんと話したこともないのに、その人のためのプレゼントを購入し、予約したレストランで飾り付けを手伝い、雰囲気を壊さないように感じよく振る舞いました。

奇しくも、その2日後は自分の誕生日。
そのことを知ってか、1人が「仕事終わりに飲もうか?」と当日誘ってくれましたが、気を使われているような気がして、断ってしまいました。

ただ楽しめばいいとも思いますが、盛大に祝われている人を見て、(自分の誕生日はこういうふうに祝われたくないな)と冷めた目で見ている自分がいます。

でも、もし自分が誕生日をしっかり祝われたり、仲間と祝いあったりする習慣があれば、感じ方は違うんだろうなと思います。

このような軽蔑心は、自分の劣等感からきているのかもしれません。

30歳を迎える準備

そんな私でも、30歳の誕生日は思い出になる日にしたい。

ベトナムでは自分の誕生日を祝うどころか、知る友人すらおらず、特にこの地で特別な日を迎えたいという気持ちはありませんでした。一緒に祝いたい人もいませんでしたし。

そんな思いから、どこか海外で過ごそうかなと考えていました。

誕生日4ヶ月前:思い切ってフランスに行こうかな
ー でも長期休暇は取れなさそう。

誕生日3ヶ月前:長期休暇が無理なら近場のオーストラリアに行ってみようかな。
ー 今の仕事の感じだと取れても3連休かも。

誕生日2ヶ月前:気分を変えてインドとかにしようかな
ー 来月新しいタスクがあるから予定立てづらいな。

誕生日1ヶ月前:別に特別なことしなくていいや
ー 結局連休すら取れず。そして当日は土曜だったのでただの休み。

入社して間もなかったことや、受け持つクライアントの業務の予定が見えずらいことに加え、長期で休むとなると、上司に業務を引き継ぐ必要も出てくることから、様子見が続き、結局旅行のための休みを取ることはできませんでした。

30歳になった時

誕生日当日、それでもやっぱり何かしたい。

とりあえず、朝ケーキを予約して、夕方に届くよう手配しました。
そして、ケーキが届く時間帯に家族とSkypeでお祝いをする約束をします。

夕方までは、ショッピングでもして楽しもうと思い、郊外の大型モールに向かいます。

車で20分くらいかけて行ったのですが、行こうとしていたお店がまさかの閉店。ベトナムあるあるかな?
Google mapではまだ閉店情報更新されていなかったのに。

その他のお店を見渡しても、特に欲しいものもないので、市内へ戻ります。

その後も、炎天下のベトナムで市内のモールを歩きわたるも、欲しいと思うものがなく、(本当はiPadが欲しかったけど、高すぎるから買えなかった。)歩き疲れただけ。

なんだか惨めな気持ちがして、落ち込みながら家に帰りました。

それからは家で過ごし、夕飯は豪勢に寿司をと思い、出前注文しました。

ただ、このお寿司も美味しくない。なんか新鮮でもないし、シャリも硬い。
海外の寿司屋さんだし、別に特別高いお店でもないから期待はしていなかったけれど。

そんなこんなで、メインのケーキが届く時間になりました。

フルーツタルト

ジャーン。
やっぱり誕生日と言ったらホールケーキ。おまけに、恥ずかしげもなくHappyBirthdayのプレートもお願いしておきました。

今までだったらチョコ系とかにしていたけど、最近味覚が変わったのか普段は頼まないフルーツのタルトにしました。

これはとても美味しかった。

家族とSkypeを繋ぎ、一緒にお祝いします。

画面越しにバースデーソングを歌ってくれました。

ケーキ自体も美味しいけど、家族と一緒に食べたのでより美味しいと感じました。

上で書いた誕生日までのプランや当日の話など愚痴をこぼしつつも、いつもそばで見守ってくれる家族と大切な時間を過ごしました。

やっぱり祝われるのは嬉しい

色々言いましたが、なんだかんだ、誕生日を祝ってもらうのは嬉しいなと感じました。

特に家族や大切な人と過ごせれば、本当に幸せなことです。

30歳で人生逆転?

30歳になった瞬間、突然何か変わるわけではないですね。
(味覚や体の調子の変化は顕著になった気がしますが。)

そんなことは、もちろん分かっていました。
分かっていたのですが、自分の平凡な人生。何か変わるきっかけにならないかなと期待していたのは事実。

でも、何もせずに良い方向に変わって行ったりしないものですね。
自分から行動していって、小さいことの積み重ねができて、初めて大きなことが成し遂げられていくんだなと感じます。

私の場合、まずは小さな積み重ねから始めていかなければ。

そんな反省をしつつ、ある意味思い出深い30歳をこのベトナムで迎えたのでした。

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