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欧州選手権:ニコラ・ルゴフインタビュー

元記事:http://www.ffvolley.org/index.php?mduuseid=Mw%3D%3D&dsgtypid=37&page=actu&actid=NjMzMw%3D%3D

見出し写真:CEV

※翻訳はあくまで趣味の範囲であり、誤訳が含まれる可能性もあることを了承いただきお読みください。

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「完璧なスタート」

3勝0敗、勝ち点9、プールDの1位と、フランスチームはユーロバレー2021を完璧にスタートさせました。水曜日に行われるラトビアとのプールD第4戦を前に、ニコラ・ルゴフはこの大会のスタートについて、また、レ・ブルーの歴史的な夏について振り返っています。

ー3試合を終えて、フランスチームにとってのユーロの始まりをどう評価していますか?
「3試合で3勝。特に月曜日に行われたドイツ戦は、グループ内では最も厳しい戦いになることは間違いありませんでしたが、結果的に完璧なスタートになりました。

しかし、まだ2試合残っています。全力で戦ってくるチームとの対戦になりますが、完璧なスタートです」

ードイツ戦ではタフなゲームで勝利しましたが、あのようなタフなゲームをすることは、残りの大会でも良いことなのでしょうか?

「はい、それは明らかです。最初の2戦は少し戦力が下のチームとの対戦でした。そしてドイツ戦はレベルアップした戦いを強いられました。素晴らしいサーブを送り続けられ、より困難な状況に陥りました。このような試合に勝つことは、次の試合に向けての準備となるので、この先ビッグチームとの対戦もあるでしょうから、とても重要です」

ーしかし、準備期間はとても短かったですね。10日間で何をしたのですか?
「主な目的は、身体を再び動かし、体調を整えることでした。というのも私たちは夏の間『非常に長いNVL』『オリンピックへ向けた準備』そして『オリンピック』と長らくバレーボールをしてきたので、自分たちのゲームに多少なりとも慣れています。ですから、技術的な準備よりも肉体的な準備が必要でした。

スタッフは、私たちが最高のコンディションで試合に臨めるように、負荷をかけすぎず、ゆっくりとリズムを取り戻すように指示してくれました」

ー1ヶ月前、あなたはロシアを決勝で破りましたが、ユーロでアナウンサーがあなたをオリンピックチャンピオンとして紹介することは、あなたが東京で行ったことの重要性を認識するのに役立ちますか?

「確かにそれを聞くと、『ああ、そうだ、私たちはオリンピックチャンピオンだ』と思い出します。私たちは五輪金メダルを成し遂げましたが、まだ完全ではありません。
そして今、私たちはすでに次の大会(ユーロ)に没頭して、前に進んでいます。この大会に集中しなければならないことはわかっているので、あまり考えないようにしています。

いつか2021年の夏を振り返ったときには、そのことで頭がいっぱいになってしまうでしょうね。ひたすらに幸せな事実であり、信じられないような思い出であり、時間が経てば『素晴らしいことを達成したんだ』ということを自覚するのだろうと思います」

ー東京オリンピックのイメージを1つだけ残すとしたら?

「イメージというよりも事実ですね。グループ戦のアルゼンチンとの対戦(2-3で負け)ではほぼ予選敗退の状態だったが、次のロシア戦ではその状況が180度変わるような勝利を収めました。これが48時間という非常に短い時間の中で行われたのです。

このような発想の転換が私には印象的でした」

ーフランスでの2週間の休息を楽しむ時間はありましたか?

「はい、最初の1週間はモンペリエの自宅で過ごしました。2週目は彼女と一緒に大西洋岸で休暇を過ごしました。 楽しかったですよ」

ー街中で声をかけられましたか?
「そうですね、私を認識して声をかけてくださる方の多さにはかなり驚きました。街中で声をかけられるたびに、とてもうれしくなりました。
『おめでとう』ではなく、『ありがとう』という言葉を最初にかけられ、私以上に喜んでくれている印象を受けました。私たちがフランス人を感動させた、涙させたと言ってくれた人もいて、それは最も美しい『ごほうび』です」

ーフランスでは、オリンピックのバレーボール決勝戦が、あらゆる競技の中で最高視聴率を記録しましたがこれは誇りにすべきことですか?

「繰り返しになりますが、大変喜ばしいことです。これまでバレーボールは、他のスポーツに比べて少し劣っていましたが、それは当たり前のことでした。なぜなら、メディアに多く取り上げられているスポーツは、すでに多くのタイトルやメダルを獲得していたからです。

スポーツの知名度は、その結果によって決まります。それを続けていくことで、正しい方向に進化していかなければなりません」

ー精神的には、8月22日にベルフォールでこのユーロの準備を始めなければならなかったときは大変でしたか?

「しばらくの間、雲の上の存在になって、もう少しタイトルを楽しみたいと思っていました。

それでも、私たちの間で非常に強いものを経験したので、再び集まって、その感情を共有することができてとてもうれしかったです。

まあ、オリンピック後フランスに戻ってきて2週間は離れていたからね。今はこうして再び一緒にたくさんの瞬間を楽しむことができている。それはとても素敵なことです」

ーこのオリンピックタイトルと人生が結びついている?

「はい、その通りです。私たちは以前からとても仲の良いチームであり、友達以外の何者でもありません。このタイトルが全てを証明してくれています」

―新しいスタッフと一緒に代表活動に戻ったことで、ようやくオリンピック後の再スタートを切ることができたのでしょうか?また、ベルナルド・レゼンデ監督はどのような人ですか?

「スタッフのおかげで、今のところはとてもうまくいっていて、特にここまでの3つの勝利は素晴らしいものです。

監督については、彼の評判は確立されていて、我々よりも多くのオリンピックメダルを持っています。

彼には穏やかさと経験が感じられます。試合中、彼は私たちに何かを伝え、それが実現します。ドイツ戦では難しい局面もありましたが、彼は私たちを冷静にさせるために適切な言葉を見つけてくれました。

また、彼はキャリアの中で多くのことを経験しているので、どんな状況からも抜け出す方法を知っていることが感じられます。『物事はいつもうまくいくわけではない』ということはあまりに当たり前ですが、そのことを知ることが大きな強みになります」

―まだグループ戦の2試合が残っていますが、次のラウンドやノックアウトマッチに向けての準備を始めていますか?対戦相手候補や、強豪チームの試合を見ていますか?

「ベスト16への切符を手にした今、もう少し踏み込んで考えられるようになりました。チェコ共和国のオストラヴァで戦うことは決まっていますし、Pool Dで1位になれる可能性もあるので、誰と対戦できるかを考えています。

他のグループの試合にも注目しています。タイトルを狙っている大きなチームがいくつかあることはわかっています。

もちろんポーランドは、オリンピックの雪辱を果たしたいと思っているでしょうし、特にホームではそうでしょうし、セルビア・スロベニア・ドイツなど、オリンピックに参加していないチームもユーロを夏の目標としています。彼らは2ヶ月間準備をしてきて、歯を食いしばってこのユーロに到着しています。

多少の入れ替わりはあっても、あまり悪いプレーはしないイタリアや、やはりビッグチームであるロシアも優勝候補の1つです」

―フランスは、今では倒すべきチーム(優勝候補)になったのでしょうか?

「私たちはあまりそういう見方をしないようにしています。というのも、私たちが優勝候補のチームだったときは毎回あまりうまくいかなかったので、アウトサイダーの役割が私たちには合っているのです。

私たちは、自分たちの夏はすでに成功したと思っています。しかし、このユーロという大きな大会で、最高の結果を出すために全力を尽くすつもりです。

私たちは、良い結果を出すための手段を持っていると認識しています。
しかし、オリンピックチャンピオンだからといって、他の選手よりも優れていると感じているわけではありません。私たちは、オリンピックのタイトルを獲得するためにどん底まで落ちたことを良く知っていますし、グループ戦での敗退はそう遠くないものでした。境界線は時に非常に薄いものです」

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