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北海道旅行記:夏の岩見沢周辺を巡る(2日目:芦別市・上砂川町)

旅2日目(2022年8月1日)

2日目は、芦別と上砂川へ行ってみようと思う。
どちらも、札幌から日帰りで行くには微妙に遠い場所だが、泊りなら余裕で行ける。

JR普通電車で、岩見沢~滝川

まずは、JR岩見沢駅から、07時58分発の普通列車滝川行きに乗車。
この電車は札幌始発。
通勤時間帯だったから、岩見沢で多数の人が降りて行った。

岩見沢からはガラガラで、問題なく座席を確保できた。

途中、砂川で数人の学生が乗ってきた。
朝の電車で学生が乗ってくることなど普通のことだが、彼らの声量が電車内とは思えないほど大きかったので、ある意味印象に残った。

大学受験のことについて話していたようだったから、彼らは進学校(と言ってもピンキリだが)の生徒だと思われる。

まあ、進学校、あるいは高偏差値大学であっても、一部は悪い意味で常識外れな人がいるもので、彼らはそれに該当していたのだろうか。

などと考えていると、電車は終点の滝川に到着。
件の学生たちと一緒に、滝川で下車する。

滝川駅キオスク跡

滝川からは、JR根室本線に乗って、芦別駅まで行く。

根室本線:特急「フラノラベンダーエクスプレス」乗車

根室本線は、滝川から富良野、帯広、釧路を経て、根室まで至る路線。
なのだが、現在は富良野~新得間を境に、事実上2つの路線に分かれてしまっている。

数年前、台風災害で富良野~新得間の鉄道設備が被災し、途中駅の東鹿越~新得間は代行バスにより運行されている。

富良野~新得間は上川地方と十勝地方を結んでおり、複数の地方に跨っているため、日高線や留萌線などとは異なり、廃止されづらいと考えられていた。

しかし、JR北海道は廃止の意向を示し、沿線自治体もこれを受け入れることとなった。
具体的な廃止時期は未定だが、少なくとも、代行バス区間が復旧されることはほぼ有り得ないのは確かだ。

富良野~新得間を含む根室本線は、石勝線が開業する前は、札幌と釧路を結ぶメインルートの役割を果たしていた。

そのような路線であっても、容赦なく廃止が決定されてしまうという現実が、JR北海道の経営環境はもちろん、北海道、そして日本の公共交通事情が岐路に立たされていることを意味していると思う。

さて、滝川からの根室本線は、基本普通列車しか走っていないのだが、夏季の限られた日は、札幌と富良野を結ぶ「フラノラベンダーエクスプレス」という特急が運行されている。

この特急列車は、札幌などからラベンダーを見に富良野方面へ行くための列車だが、もちろん途中駅で下車することもできる。

なので、富良野に行くことはないが、途中の芦別まで、特急で向かおうと思う。

特急「フラノラベンダーエクスプレス」(紫色の車両)

滝川から20分ほど乗車し、芦別到着。

芦別市を見てみる

芦別市は、空知地方北部に位置する自治体。
人口は約12000人で、道内の市では歌志内、夕張、三笠に次いで人口が少ない。

公共交通は、JR根室本線とバス(中央バス)がメイン。
特に、根室本線と並行して走る路線バスは比較的本数が多く、ローカル線にしては健闘している印象がある。
最近までは、芦別と旭川を結ぶバスも運行されていたが、2021年に廃止され、市によるデマンドバスに置き換えられた。

都市間交通を見てみると、
札幌と富良野を結ぶ高速バス「ふらの号」や、夏季運行の特急「フラノラベンダーエクスプレス」といった交通手段(いずれも芦別に停車する)もあり、札幌からのアクセスは悪くはない。

ただ、人口が少ない市ということもあり、痒い所に手が届かない感じはある。

駅前の様子
芦別駅舎と駅前

駅前の様子を撮影。
芦別市は、かつて石炭産業で栄えていた地域であるため、過去の繁栄ぶりを忍ばせる建物が多い。

駅前跨線橋から、眺められる景色も良い。

さて、駅から20~30分ほど歩き、芦別の道の駅へと行く。

途中駅前通りを通ったが、思ったより栄えている印象だった。

道の駅から外れ、大きな橋を渡ると、

不思議な建造物が見えてきた

北海道大観音」を含むこれらの建造物は、かつては宿泊施設などがあり、芦別市の観光振興に使われていた。

しかし、現在はとある宗教団体が所有しており、関係者でない人は敷地に入ることができなくなっている。

芦別⇒上砂川

さて、だいたい見たいものが見れたので、駅に戻る。
途中、駅前のセブンイレブンに寄り、昼食を買う。

支払いに「北海道応援クーポン」を使おうと思っていたのだが、レジにて「使えません」と言われてしまう。
後で調べてみると、クーポン対象外の店舗だった。

やはり、セイコーマートで買っておくべきだったか。

気を取り直して、駅前から路線バス(滝川行き)に乗る。

路線バスは意外にも混んでいて、立客がでるほどの盛況ぶりだった。
まあ、並行する根室本線の本数が少ないから、当然か。

途中の「歌志内入口」で下車。歌志内とあるが、実際は赤平市内に位置している。

「歌志内入口」バス停

ここで、上砂川方面の路線バスに乗り換える。
乗り換え可と正式に指定されているバス停ではないが、時刻表を見ていると、どうやら乗り換えできそうだったので、ここで下車した。

ベンチも何もない場所だが、ここで突っ立って昼飯を食べる。

後にも先にも、食べるタイミングがなさそうだから仕方がない。

昼飯を食べ、10分ほど待った後、上砂川方面のバスがやってきた。
これに乗り、「上砂川役場」で下車。

上砂川町散策

上砂川町は、文字通り砂川のすぐ近くに位置している。
人口は約2500人

空知地方の他の自治体にも言えることだが、この規模で独立を守られているのが不思議だ。

「平成の大合併」で市町村合併が盛んに行われた広島や新潟だったら、とっくに近隣の自治体に吸収されているだろう。

「空知SUN TOWNのご案内」という看板。
夕張市や歌志内市、上砂川町などが含まれるらしい。

これらの自治体は、かつて石炭産業で栄え、現在は衰退傾向にあるという点で一致しているが、札幌や旭川に(比較的)近いという意味でも共通していると思う。

特に夕張に関しては、「夕張鉄道」が高規格化などされ、札幌のベッドタウン化していれば、北広島などと同様の地位を築いていた可能性も否定できない。

ただ、そうは言っても、札幌は所詮地方の代表都市でしかない。
もし首都であれば、夕張などがベッドタウンとして開発される余地もあっただろうが、札幌くらいなら北広島や恵庭、江別くらいが開発される限界ということなのだろうか。

旧上砂川駅に来た。
80年代、テレビドラマの撮影に使われたらしく、「悲別駅」という別名も付けられている。

運賃表も残る。札幌までは、1420円か。
現在は、普通列車と路線バスを乗り継いで、片道2000円ほど。

駅名標が残っているのは、素晴らしい。

旧上砂川駅から、更に奥地へ。
地下無重力実験センター」とある。

面白そうな施設だが、現在は閉鎖されているらしい。

こちらは、「かみすながわ炭鉱館」。
現役の施設だが、開いている日が少なく、この日は休館日だった。

近くにあった、「本町」というバス停。
これは、中央バス上砂川線という路線のバス停だったが、上砂川線は、2022年秋に廃止された。

おそらく、このバス停も廃止され、撤去されてしまったことだろう。

さて、そろそろ帰りのバスが来るから、砂川駅まで戻る。
中央1丁目」バス停から、駅が近い「砂川十字街」まで。
乗客数は5~6人くらいだった。

上砂川から砂川は近く、20分弱で到着。
砂川からは、普通列車で岩見沢に帰った。

2日目はこれで終了。
明日は、新篠津村へ行ってみようと思う。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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