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元上司の部下ができた話

私には元上司の部下がいます。私より四つ年上です。

幸いなことにその方は納得してくれていて、変なわだかまりはありません。(と私は思っています。)

同じようなことを経験される方も多いでしょうし、私も将来逆(元部下の上司)の経験をするかもしれません。
体験談として記事にしておきたいと思います。

入社時の立場関係

私は今の会社に中途で入社しました。
当時配属された部門では、私は役職はなく、上司Aさんは次長クラスでした。印象を正直に言うと、少しオタクなのかな?といった感じでした。

入社当時は、見た目とは違い、少し体育会系を感じさせる口調でしたが、なにかと気にかけてもらっていたと思います。
自分で言うのもなんですが、社長から期待されて入社したので、気にかけるように言われていたのかもしれません。

評価に差がつき始める

私は評価され、順調に昇格させてもらいました。

その一方でAさんは、評価されていないということが私でもわかりました。

今では良くなかったと反省してますが、Aさんに相談しても解決しないことがわかっていたので、その上の頼りになる上司に直接相談したりしていました。

ただ、そのことをAさんはなんとも思ってなく、むしろ問題に関わらなくて済むくらいに、考えていたようです。

そんな状態が続いており、それでも私は評価されていました。

わたしが課長クラスにまで上がったタイミングでなんとなく、「追い抜いてしまうな」と感じていました。

立場が逆転した日

ある日社長から呼び出され、こう言われました。
「来月からAを降格させ、あなたを昇格させる。あなたが上司になることになる。」

私は、ある程度予想していたことだったので、
「わかりました。」
とだけ伝えました。

同じ頃にAさんにも同じことを伝えたようです。恐らくAさんにはその理由も伝えているはずです。

社長としては熟慮した結果だったと思います。
Aさんは大きなミスが続いていたこともあり、降格となったようですが、そのタイミングに合わせて私を昇格させました。

話し合い

辞令が発令された日に、すぐにAさんと話し合いをすることにしました。

今後について整理をする意味でお願いしましたが、正直どういう話になるのか、不安を感じていました。

会議室に入り、席につくと、最初にAさんから
「私が不甲斐ないばかりに迷惑かけるね」
と言ってもらいました。

この一言にかなり救われました。
おかげでその後の話し合いは、前向きな内容で進めることができました。

私が逆の立場だったら、同じことが言えるだろうか、と考えます。

その場で話し合ったのは、主に役割についての確認です。
定例会議、業務計画、予算管理など、あらゆる義務の役割分担を見直しました。
私が気をつけたのは、役職としてやらなければいけないことは、できなくてもすぐに引き継ぐことです。立場が逆転したのだから、役割もすぐに逆転しなければ、いびつな業務環境となり、上下関係もおかしくなりかねないと思ったからです。

現在

現在、立場が逆転して数年経ちますが距離感はあるものの、業務に支障はない程度にコミュニケーションは取れています。
なかなか他の人と同じようにというわけにはいかないので、やっぱり元上司を部下に置くというのは、組織として得策ではないのかもしれません。

ただ、もしそのような状況になった場合は、お互い受け入れるしかなく、早めに話し合いをしたほうが良いと思います。

会社員である以上、人事評価によって降格はあり得る話ですし、人が判断する以上、好き嫌いで評価が落ちることもあり得ます。

私が今の部下の部下になることがあった場合には、受け入れることができるか、正直自信がありません。

そこで、別のキャリアを目指すのも選択肢かもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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