ぼくの短所、をジョークにしても眉をひそめないで
蒸し暑い7月の11日の夕暮れに、
恋人ができた。
前の恋人とお別れを決めてから。
わたしは精神的にも
肉体的にもボロボロになり。
よくある失恋のうたの軽いそれではなく、
本当に
"しばらく、ひとを好きにはなれないだろうな"
そう思っていた。
ひとを好きになるスイッチ、が
心のどこを探しても
沈んで流されてしまったのか
見つからなかった。
そもそも、お別れを決めたのはわたしで。
彼といても もうひたすらに疲弊するだけで、
いい未来が全く見えなかった。
楽しいことも沢山あって 支えてもらったことも
沢山あったけれど。
彼から押し付けられる価値観 好み 行動 発言で
どんどんどんどん、自分がなくなっていった。
5年という月日が生む 悪い甘えや当たり前を
そのままにしたくなかった。
わたしはいつも感謝の気持ちを
忘れたくなかったけれど、
前の恋人はそうじゃなかった。
いまはもう 5年分のシンプルな感謝と、
幸せに彼が暮らしてることを
ただ祈るだけだ。
いまの恋人は、本当にこちらが
泣きたくなるくらいに 優しい。
優しくて 優しくて 一緒にいて
いつも泣きたくなる。
わたしと同じく物書きを目指す彼は、
きちんと 言葉で伝えようとする。
彼が強い言葉の印象を
与えてしまったなと思う時は、
少し時間をあけて 言葉を送ってくる。
うまれた場所も育った場所も
なにもかも違うのに、違和感がない。
逆にはっとして まだまだだな、と
反省して思い知らされることが多い。
それは 歳だけでなくて。
恋人の "ひととしてのひとがら"だと思う。
彼はまだまだ トラウマがとっ散らかって
バランスの悪い わたしを
知ろう、解ろうとしてくれる。
こんなにバランスが悪くて、
自分でも思うくらいに面倒くさいことも多い
不器用な わたしのことを。
柔らかい毛布で包み込まれてるような、
思ったよりも柔い風が吹いてきた
気持ちいい 夏の夕暮れのようなひと。
一瞬でも多く
彼の笑顔としあわせを 増やせるように。
一緒の未来を歩めるように。
頑張りたい、彼と。
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#キリンジ
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