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一人旅備忘録(β版 南陽編)
これは、私が旅した記録を非常に簡単な形でつけようという試みである。今まで、年齢の割には相当な量の旅をしてきたが、その割にはろくに記録が残っていないということに気がついた。だいたいは、感想や分かち合いたいことを、Twitter(現X) に殴り書きをしてしまっていることが原因であろう。
と、いうわけでのこの試みである。
基本的に、自分用に記録をつけていくものであるので、あまり他者から見て読みやすいようには書いていないと思うが、御容赦いただきたい。
もしも見ていただき、少しの旅気分を味わって頂ければ幸いである。
今回は、山形県南陽市というところへ訪れた記録となる。
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12時前、いつも通り北仙台から乗り込んだ列車が山形駅に到着。所要時間に便数を考えると高速バスの方が便利だが 、ダブルきっぷというものがあり、それを活用すると1500円くらいで往復できるのである。あと北仙台からなので時間は結局そんなに変わらないというのもある。
山形駅に着くと、もはや、山形に来たらノルマと化している"ふうき豆"の購入に走る(バスが)。
山形駅から約5分ほどして、毎度お世話になっている"山田屋ふうき豆本舗"さんにバスが到着。
毎度買うということは…わかるよね
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今回は、20分ほどで山形駅に戻ることに成功した。(何と競っているの?)
その後は奥羽線に乗り込み、12時50分頃"赤湯温泉"でおなじみ赤湯駅に。
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赤湯駅は、山形新幹線・奥羽線だけではなく、山形鉄道長井線との接続駅でもある。
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愛称"フラワー長井線"
たった二駅を揺られて13時15分、すぐに宮内駅に到着。
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地方鉄道は、運賃だけではとても採算がとれない。
13時25分、駅から歩いて5分ほどの中華そば"よりみち"さんに。
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基本のチャーシューメンそのもの。非常にあっさりしている。けれども、魚介系スープ(違ったらごめんなさい)に不足感はない。まとまっている。
ラーメン王国の底力を感じた。
途中、隣で辛味噌を啜る初老の女性をまねして、携帯を伏せた。食べてるときは食べ物に集中するのがいいよね。
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味がありすぎる。
14時頃、"熊野神社"に到着。
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この熊野神社は、しれっと山形県にある日本三大熊野らしい。皆さん知ってた?東北にはまだ見ぬすごいものがあるね
1200年の歴史を持ち、山形県の重要文化財。という背景を知ると、なるほど確かにありがたいという気持ちである。
神社を目的地に旅行するご年配方の気持ちがわかる感じの歳になってきたかもしれない。
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境内はコンパクトながらも確かに時間の積層を感じるものであり、特に拝殿の分厚い茅葺き屋根には圧巻。お守りの種類も豊富でデザインに工夫を感じる可愛らしいものも多数見かけた。
縁結びの神でもあるからか、或いは単に初詣か、神社にとしては若い女性が結構訪れていたように見えた。(残念ながら若い男性はいなかった)
心を整えたいときにまた来よう、と思った。
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14時30分、熊野神社を後にし、少し歩いて"宮城興業"のファクトリーショップに。
宮城興業というのは、その業界ではまあまあ有名な国産革製品(特に靴)のメーカーである。高品質・低価格のオーダー靴がある。そこらへんの輸入靴より安くオーダーできてしまう。
そんな宮城興業、山形の企業だということは知っていたが、具体的にどこにあるかまでは把握していなかった。
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えっ置賜にあるの?えっしかも宮内(今日の行き先)??
せっかく手が届く距離にあるんだから見ちゃおうの精神。
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店内にはかなり豊富な種類の革靴が揃っている。安価なものだと1万円台から、最高級品は6万円まで。
展示に使っていた靴を、アウトレット品としたものや、革のお手入れグッズも充実している。また、靴を作るため切り抜いた革をなんと無料(!?)で配布していた。革小物づくりを始めてみませんか?とのことだった。
ちなみに3-4万円ほどあると、先ほども触れたとおり、靴のパターンオーダーができるが、この店舗では扱っていないとのことなので注意。
仙台では、みんな大好き藤崎百貨店で受け付けてもらえるそう。また、オーダーではない既成品の靴も扱っているそうだ。
いい靴を揃えたい紳士淑女はぜひ見に行くべき。
東北の光る企業の一つである。
どうせフォーマルな靴を持っておくなら、地元で作られたものを、という考えは美しいと思う。どうか、そのような人が増えることを願いたい。
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15時、熊野神社の方へと戻り、この旅最大の目的地である場所へ。
それは、神社の境内にあるイチョウの大木のふもとに生えた(?)喫茶店だ。
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神社にカフェ、という組み合わせに興味をそそられて訪れてみたいと思った。雰囲気が壊れる、邪道だと思う人もいるかもしれない。
でも少なくとも、このお店に関しては大正解だと思う。若い人にとってはカフェが目的地でも、あの場所へ行けば当然、神社も訪れるだろう。ちょうど私と同じように。
その中には、歴史ある神社を訪れる良さに気づく者も、いるかもしれない。
それにこのお店は不思議と、境内にとけ込んでいる。
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神社の門前町のような場所で、後継者不足に悩む売店は多いと思う。今後、高齢者が減れば、神社としてもどう若者の興味を惹こうかという話にもなるだろう。
これから流行るかもな、と思った。
あとは、"つばさ"に乗ったり、山形市内でコーヒーをハシゴしたりして帰った。
10時20分頃に北仙台を発し、19時20分頃に戻る。僅か9時間の間の出来事。
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初めて訪れたが、山形の"熊野"はとてもいいなと思った。私がいくつか決めている、たまに"心の洗濯"をしにいく場所に追加してもいいなと思ったほどだ。
グルメあり、歴史あり、目を引く産業があり、若者が好きなカフェもある。しかも鉄道でも行ける。
さらに言うと、山形市からそこへ行くまでの道のりにはいくつもの温泉地があるので、それらと合わせて巡るのもまた良い。
【山形駅からのアクセス】
奥羽線(山形線)上り「米沢」方面へ。「赤湯」で下車、所要時間約30分。
1-2時間に1便。時間が合わなければこちらも1時間に1便程度の山形新幹線"つばさ"を使うのも良。指定席より安い"特定特急券"なら760円の追加だ。
「赤湯」から山形鉄道フラワー長井線に乗車し「宮内」で下車。所要時間約5分。およそ1時間に1便。
「赤湯」との間にはバスもあり。ただし便数少ない。
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