30 Day Song Challenge Day 15

Day 15 A song I like that’s a cover by another artist(好きなカバー曲)

〇今夜はブギー・バック/加藤ミリヤfeat.清水翔太&SHUN

本家ももちろん好きですけど、女性カバーでしか出せない天に突き抜けるような歌声と、本物より本物っぽい清水翔太が見どころのこちらのカバーが一番お気に入りです。オザケンver.はかっこつけようとして滑ってる感をうまいこと表現したダサかっこいい曲って感じですけど、それをミリヤがやると見事にただのかっこいい曲になってしまうの、すごいなあと感動しつつ、これはこれでいいじゃん! と納得もさせられる。ダサさはいづこへ。
「僕はまるでYoung American」と言われても、ミリヤなら「そうだよね」となるし、出てくるアルファベットがいちいち本物なので、結果的にもともとそういう曲だったみたいな雰囲気になってしまいます。この曲のかっこいいところだけ抜き出して抽出して、濃縮させた感じになるのかな。本家ver.にあるようなちょっとやんちゃなガキ感も、なぜか成熟した大人の女性の魅力に書き換えられてしまっているのがすごいです。歌詞そのままなのに。あとミリヤver.はちょっと切なさがある。胸の奥がキュンとするような感じ。宇多田のFirst Loveみたいな胸の疼きを感じます。それがまたなんともいい。女の子はいつだって男の子より早く胸が疼くんですよね。

個人的には、やっぱりセンター街を歩いているときとか、道玄坂を昇っている時とかに聴きたい曲ですね。オザケンの曲はみんな渋谷のために作られているようなものですが、この曲を聴くと特に、渋谷が今よりももっと賑やかだったころの面影を見るような気がします。楽しいパーティーが始まる前にはだいたい洋楽を聴きたくなるものですが、日本語の気分の時にはブギーバックを聴きます。そんなにアップテンポってわけでもないのにきちんと高揚するから不思議。今となっては懐メロだからこその哀愁までもまとっているのでセンチメンタルでもあるし、なんかもう、多方面から見て無敵なポップスになってしまいました。

YouTubeにあがってるBEAMS40周年記念動画でのこの曲の使われ方も大好き。いろんな意味で「時代」を感じさせる曲だからこそ選ばれたのだと思うし、そういう大きな価値を持つ曲として、今後も日本音楽史に残っていくのだろうなあ。