星空観望会で曇ったら。。。
私は名前の通り、北の大地で天文指導員というボランティア活動をしています。
その活動(移動天文台と言います)の中で、小学校や町内会、地域の集まりなどなど色々な場所に行って望遠鏡を使って星を見せています。
活動の場所はもちろん屋外、そして相手が星空ですので、曇ったら何にも見えません。
過去を振り返ると雨で実施になったことはありませんが(実施中に小雨が降ったことなら何度かある)、晴れ予報が出ていれば大概GOです。
経験上、「(日中、気温が上がったから)雲出るだろうなぁ」と思っても、天気予報が晴れなら実施です。
そして曇ります(終わったら晴れる…)
この辺、星見人(天文民)と気象台の言う晴れは別物なので、「(晴れでも)星は見えないだろうなぁ」というときは度々あります。
さぁ、どうしましょうか?
移動天文台(移天)のスタイルとして、10から20名ぐらいをひとグループとして担当し、小型望遠鏡(10cm屈折)を展開して観望会をします。
全体の参加人数によりますが、そういうグループが3から8つ、グラウンドなり公園なりに散らばっている感じになります。
25cm屈折クーデ式望遠鏡を積んだ移動天文車も一緒に行きますが、曇ったら星は見えません。途中、望遠鏡だけでも見てもらおうとグループ単位で移動することはありますが、基本、ひとりでなんとかしなければなりません。
ここからは個性を発揮する場面です。
指導員は学生さんから主婦、学校や保育園の先生、ふつーのサラリーマンや自営業の方、リタイヤされたご年配の方など様々です。
共通しているのは星を見ることが好きという点だけ。
ですので、星座神話が得意な方、宇宙の壮大な話が得意な方、様々な自作アイテムを駆使して話をする方など、曇天対応の仕方は様々です。
そして、私のスタイルは「出たとこ勝負、子ども任せ」です。
こう書くと無責任極まりないかもしれませんが、要する事前に準備することができないのです。
準備をすると、その通りにしようという思いが働いてしまい、対応力が落ちてしまうのです。
結果、知識を(細かい数字などは別にして)目一杯頭の中に詰め込んで、子供でも大人でもなんとなくこうなんですという話をします。
するとどれかの話に誰かが興味を持ってくれます。
(事前準備をするとその興味に応えにくくなることが多いのです)
星座の話、神話の話、月の話、惑星の話、恒星の話、星雲・星団の話、望遠鏡の話、宇宙の話、ロケットの話、宇宙開発の話、天文現象の話、天文学の話、、、
引き出しをいっぱい持っていれば、どれかが響いてくれます。
そしてそこからさらに話を広げる。掘り下げる。引き出す。
そうやって子どもたちに何かを持って帰ってもらえればと思っていました。
そして現場では目の前に望遠鏡が一台あるだけですので、私の場合、話術が全てです。
去年あたりからそれだと限界を感じるようになったので、何か用意しようかと思い始めています。
(かつて学生時代にボランティアをしていたときは大学卒業とともに修了していたので、そこまで至らなかったのかもしれません)
次年度の移動天文台が始まるまで約5ヶ月
note上で考えを整理しながら準備をしていきたいと思います。