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【一問一答】成長の機会

代表の橘が読者や社員からの悩み相談に答えていくコラムです。

仕事・プライベートにかかわらず社員のみなさんの悩みが少しでも解消され、みなさんのより良い人生と更なる成長につながることを願って定期的に綴っていきます。それではいただいたご相談に答えていきます。

【質問】

せっかく縁があり入社した社員も人の能力はそれぞれ。
ついてこれず辞めていってしまう後輩もいます。
成長の機会を提供し続けていますが、これは仕方のないことなのでしょうか。


【答え】

成長の機会を与え続けようとする気持ちは大切だと思います
(ただし、当然のことですが、何事も程度問題であることは確かですから、余りに能力的に合わないのであれば、辞めてもらうことも考えなければなりません。ここでは程度問題であることを踏まえつつも、成長する機会を与え続ける気持ちの重要性を指摘したと思います)。

まず、社会には様々な人たちがいます。そのため、一定の割合で、会社の中にも、具合の悪い人がいるものだと思います。よって、程度問題ではありますが、一定規模の会社には、そうした人も受容していく一定の公的な役割があると思いますし、会社の社長・執行部にとっては、人間性を大きくする行為だと思います。

実際、前に紹介した松下幸之助は、会社に損害を与え、憤りを感じる社員の存在に悩んだ時に、この日本には数十万人の受刑者がいることに思い当たり(その当時は大日本帝国だったために、国父である天皇の苦悩に思いが及び)、心が落ち着いたという体験をしたそうです。

次に、欠点の裏側には長所があるというのも、人の集団で見られる現象です。ある会社に、仕事を覚えるのが人一倍遅い人がいたそうですが、その後に新人研修の担当者として力を発揮しました。

自分の体験から、新人がどこか分からないのかを全て知り尽くしているからでした。こうして、人の欠点の裏側には、同じ欠点・問題を持つ人の理解・同情と、手助けしようと言う優しさに繋がる潜在的な長所が存在しています。短調と長所は裏表と言われる原則です。

すなわち、その人を単純に能力が低いと見るのではなく、それは、その人の個性であるととらえて、例えば、適材適所の人事に繋げていく可能性です。更に、自分と他人も実は裏表の面があります。

他人がなかなか成長しない場合、それは、その人を教え導く側にまだまだ足りないところがある場合があります。物事を他人に教えることがうまいということは、自分自身がそれを良く知っているということであり、そうではないということは、自分自身が実は分かっているようでわかっていないと言うことです。

これは他人とは、自分自身では気づきにくい自分の問題や不足を映し出す鏡、一種の反面教師ということです。言い換えれば、他人を教え導きながら、人は自分が学びます。教え導くことは、学び導かれることであり、学び導かれる人は、実は教え導く人になっています。

いずれにせよ、自分が成長機会を与えて見守っていることが、自分にとっては損失を被っている、孫氏に耐えているということではなく、視点を変えてみれば、色々な意味で、自分や会社全体にも利益がある事だと考えて、前向きに見守るようにできればと思います。


頑張ってください。心から応援しています。

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