翻訳者になることをおすすめできる人の特徴
クライアントから原文を受け取り、指定のガイドラインなどに従い訳出してそれを納品する仕事が、翻訳の仕事です。そして、英語ができる人であればだれにでも翻訳稼業をおすすめできる、というわけではありません。この記事では、翻訳者になることをおすすめできる人の特徴について、僕なりにまとめています。
言語にこだわりがある人
これがもっとも重要だと思います。「言語ができる人」と「言語にこだわりがある人」の違いは大きく、翻訳の実務では、言語にこだわりがある人がおそらく歓迎されます。英語力がある人であれば、英日・日英翻訳の技能を習得して翻訳者になる素質がありますが、それを仕事として、精神的負担なく持続的に行うには、その言語に対するこだわりが必要です。
たとえば、僕自身も多言語の学習や言語同士の特徴の比較をすることが好きですが、そのようなこだわりや愛情は、僕自身の英日・日英翻訳の実務にも役立っていると感じます。訳文はこうであるべき、こうでなければならないという確固たるこだわりは、そのような意識から生まれます。
単調な作業が苦にならない人
翻訳の実務では、基本的に似たようなコンテンツを毎日読むことになります。よく言えばやることが明確でシンプル、悪く言えば、代わり映えのない仕事でつまらない、ということです。単調な作業が好きである必要性はありませんが、少なくとも、単調な作業が嫌いではない、という素質が求められます。
また、翻訳者は基本的に一人で黙々と作業をします。こまったときにすぐに質問できる人などはもちろんいないため、すべての判断を自分で行う必要があります。自室で黙々と引きこもって作業していても精神がやられないという素質は、必要です。
細かいことが気になる人
翻訳実務において、細かいことについてネチネチ指摘することはプラス要因です。たとえば、must, have to, should, shall はいずれも義務(やらなければならないこと)を表現するために使用可能であり、違いがあまりケアされないこともあります。ただ、契約書の条項であれば義務を表すのには shall が最適とか、適材適所のようなものは今でもあります。細かいニュアンスの違いを一緒くたにせず、「細かいところでネチネチ指摘する」ことは重要です。
自分で舵取りできる人
与えられた枠組みに従う、既設のやり方をなぞって何かを行う、というやり方を期待している人には、翻訳稼業はあまりおすすめできません。というのも、翻訳者の場合自分でコントロールする要素がかなり大きく、他責思考が強いとどこかでトラブルに発展するからです。
たとえば、言われた通りにやる、という思考が強いと、不利な条件をのむ、クライアントの都合に振り回されて精神を病むなどの事態に発展します。自分で舵取りをして、適宜案件を断ったり、相手方の不備を強気に指摘したりすることが必要になります。
さいごに
上記はいずれも、翻訳者になることをおすすめできる人の素質、特性の一部であり、もしかしたら他にもあるかもしれません。少なくとも、英語ができる⇒翻訳者になるのがおすすめ、とはならない、ということができます。
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