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【旅行記5】宮崎・鹿児島弾丸レンタカーの旅

1. ことのはじめ

2022年9月2日.事件は起きた
事件現場は大阪ミナミの千日前商店街.この日ひとりカラオケに訪れていた私は,千日前商店街の宝くじ売り場であるものを手に入れた.

peachの「開運旅くじ」である.関西空港から全国13か所のどこかの空港までの航空券を購入できるポイントがついたくじ引きである.1回5,000円で6,000円分のポイントがついてくるので,行き先を選ぶ権利を1,000円で売却しているようなものである.心斎橋のパルコにはガチャガチャ型の「旅くじ」が設置されており,ニュースにも一度取り上げられて話題になった.今回はそのマイナーチェンジ版の「開運旅くじ」を引いてみることにした.

さて,気になる行き先は…

宮崎!!

実は北海道狙いだったので狙いはずれだったのだが,まあこれはこれでいいだろう.しかし問題はその有効期限.

2023年1月31日

これが絶妙に短い….大学院生かつ就活生の私は当時忙しくしており,果たして期限までに使うことができるのか不安だった.

しかし,事件は思わぬ解決を見せる.塾バイトをしている私は,この当時火・木で授業を担当していた.そのため普段であれば決して休むことはできないのだが,1月の入試直前の週だけは平常授業がないため,水木の2日を旅行に捧げることができたのである.それに加えて,その時たまたまじゃらんのポイントが結構貯まっており,レンタカーを1台まるまる借りられるだけのポイントがあった.そこで,1月のど平日に1泊2日の弾丸レンタカー旅が決行されるに至ったのである.

旅行ルート

今回の旅行のルートは,旅行当日,土壇場に決まった.
まずは宮崎空港でレンタカーを借りて一路都城へ.都城からは国鉄志布志線の廃線跡を探訪する.そして一気に桜島へ向かい,夕陽に照らされた桜島を見物する.そして国鉄大隅線の廃線跡を巡りながら鹿屋に向かい,一泊.
2日目は早朝に鹿屋を出発し,佐多岬でご来光を拝んだ後に,JAXAの内之浦宇宙空間観測所を見学する.そして志布志周りに北上して,最後に南郷城跡と鵜戸神宮を巡って宮崎空港に車を返す.

その当時のタイムスケジュールを見ていただければ,このスケジュールの過密さがお分かりいただけるだろう.

1/11(水)
関西空港12:50→宮崎空港14:00
バジェットレンタカーで車を借りる
出発14:30
↓ 約50分
【観光① 今町鉄道記念公園】15:30
↓ 約10分
【観光② 末吉鉄道記念館】15:50
↓ 約60分
【観光③ 有村溶岩展望所】17:00
↓ 約20分
【観光④ 湯之平展望所】17:30
日の入 17:32頃
↓ 約30分
【観光⑤ 黒神埋没鳥居】18:10
↓ 約20分
【観光⑥ 垂水鉄道記念公園】18:40
↓ 約40分
ホテルこばやし 19:20着
22:00就寝

1/12(木)
起床5:00
ホテルこばやし 5:30発
↓ 約90分
【観光⑦ 佐多岬】7:30
日の出 7:17頃
↓ 約90分
【観光⑧ JAXA内之浦宇宙空間観測所】10:00
↓ 約110分
【観光⑨ 南郷城跡】12:05
下り列車通過 12:02頃
↓ 約30分
【観光⑩ 鵜戸神宮】12:40
↓ 約50分
宮崎空港 13:30着

1泊2日で総走行距離434kmの弾丸旅がいよいよ幕を開ける.

2. 志布志線廃線探訪

空港急行の車内から

2023年1月11日(水).旅行1日目.南海難波駅から空港急行に乗って関空へ向かう.この日は昼間のフライト.peachで格安旅をするときはたいてい早朝7時台のフライトを使うので,昼間に関空に向かうのはなんだか不思議な気分だった.

関西空港にて撮影

この日の関空は本当にいい天気で,雲ひとつない青空だった.せっかくなら窓側の席で上空の景色を楽しみたいところだったが,座席ガチャを外して通路席に座ることになってしまった.

宮崎空港

14:00ごろ.宮崎空港には1時間ほどで到着した.宮崎も快晴で旅行日和だった.ここから車を借りていよいよ弾丸ドライブ旅のはじまりはじまり…

1日目の移動経路 Googleマップタイムラインより引用
今町鉄道記念公園

15:00すぎ.宮崎空港からおよそ1時間ほどで到着したのは国鉄志布志線・今町駅の跡地にできた今町鉄道記念公園.国鉄志布志線は,日豊本線・西都城駅と日南線の終点・志布志駅を南北に結ぶ全長38.6kmの路線だったが,第2次特定地方交通線に指定された後,1987年に全線が廃止された.今町駅は西都城駅のすぐ隣に位置する駅であった.

鉄道記念公園の看板

志布志線の廃線跡は,「志布志線ウエルネスロード」として整備され,現在では自転車・歩行者の専用道路として市民の生活路となっている.

今町鉄道記念公園で静態保存されるC12 64号機関車

今町鉄道記念公園にはその当時鹿児島で活躍していたC12 64号機関車が静態保存されている.昭和9年(1934)に北海道・長万部を皮切りに,道内各地を走り回ったのちに,昭和49年(1974)に鹿児島・吉松機関区にやってきたのだそう.その後は国鉄山野線で活躍したのちに,昭和50年(1975)に引退した.

そこから後ろを振り返ると,並木道が奥まで続いている.ここから先の区間も先述の「志布志線ウエルネスロード」として整備された区間のようだ.

機関車の左横には今町駅のホームが残っている.この写真を見ると,かつて駅があったことがわかりやすいだろう.

末吉鉄道記念館

15:30ごろ.今町駅から南に4kmほど下り,鹿児島県曽於市に入ると,すぐに現れるのが末吉鉄道記念館である.国鉄志布志線では先ほどの今町駅のすぐ隣駅にあたる末吉駅.その跡地に建つ末吉鉄道記念館には,その当時使用されていた様々な物品が展示されている.

屋外展示

記念館の屋外では駅名標やレール,動輪が展示されていた.なお,レールは当時の方向から90度方向が変えられて移設されている.

当時の末吉駅の時刻表

記念館に入って奥に展示されていたのは当時の末吉駅の時刻表.

上りの時刻表には都城行きの各駅停車だけでなく,西鹿児島行き(現:鹿児島中央)の快速列車も記載されている.西都城・都城での乗り継ぎ列車を見てみると,吉都線・肥薩線まわりで熊本と宮崎を結んでいた急行えびの号や,日豊本線周りで関西と九州を結んでいた寝台特急彗星号,日豊本線周りで西鹿児島と門司港を結んでいた急行日南号の表示もみられる.

下りの時刻表には,現存する日南線・宮崎方面への乗り継ぎだけでなく,国鉄志布志線と同時に廃止された国鉄大隅線への乗り継ぎも記載されている.都城から志布志周りで油津,宮崎へ向かう列車も運転されていたようだ.

当時の制服

記念館に鍵のかかった展示室があったので,公民館に電話を入れて鍵を開けてもらった.中に入っていたのは当時の制服や物品の数々である.

末吉駅の配線図
鉄道踏切の一覧表
志布志線廃止時の広報誌
日南線・志布志線周りの列車に取り付けられた行先票(サボ)
当時の駅員の一覧と勤務ダイヤ
当時使用されていた物品
駅の放送設備とみられる物
古びた駅名標

公民館の方に申し訳なかったので,写真をさっと撮って5分ほどで後にした.

3. 夕日を追いかけて

16:30ごろ.末吉から進路を西にとり,台地を駆け下ると目の前に桜島が現れる.この日は噴煙がたなびき,まるで「すずめの戸締まり」で登場するミミズのようだった.

鹿児島ならではの道路表示

桜島への道中にはこのように,噴石,降灰注意の道路表示が見られる.鹿児島ならではの光景だ.

有村溶岩展望所への入口

17:00ごろ.日没が迫るなか,いよいよ桜島へ上陸.桜島のビュースポットとして知られる有村溶岩展望所に到着した.

有村溶岩展望所
噴煙を上げる桜島

もくもくと噴煙を上げる桜島の姿が見えた.しかし,日没はもうすぐ.私は急いで次の展望所へと向かった.

湯之平展望所

時刻は17:20過ぎ.この日の日没は17:32.ギリギリ日没に間に合った…
私が鹿児島まで行って見てみたかった光景は,夕陽に照らされて赤く染め上げられた桜島である.

活火山らしいその荘厳な山容が,夕陽に照らされていっそう強く引き立てられている.

湯之平展望所から鹿児島市街を望む

展望台から後ろに振り返ると,大きな街が見える.鹿児島県の県庁所在地・鹿児島市の市街地である.

少しズームしてみると,手前を船が横切ってるのがわかる.夕日は鹿児島の都会の裏に沈んでしまった.

黒神埋没鳥居

夕日が沈み,薄暗くなった18時前.桜島最後の観光に訪れたのは黒神埋没鳥居.この鳥居は1914年の桜島の大規模噴火によって軽石や火山灰によって埋められてしまった,珍しい鳥居である.当初は3mほどの高さだった鳥居だが,現在ではわずか1mしか見えない.

アングルを変えて後ろから撮影したもの.もう辺りは暗くて何も見えない.スマホのカメラでなんとか撮影できた.

対岸の市街地を望む

桜島を出て南に車を走らせる.18:20ごろ.道端の公園に車を止めて対岸をみると,対岸の街明かりがよく見える.鹿児島市の南側だと思われる.

垂水鉄道記念公園

18:30ごろ.こんな夜中になってもなお,廃線探索は続く.
次に訪れたのは先ほど訪問した国鉄志布志線と同時期に廃線となった国鉄大隅線の垂水(たるみず)駅跡地.こちらは垂水鉄道記念公園として整備されている.

垂水駅に残っていたのは,プラットホームとレール,駅名標くらいである.それ以外の敷地は遊具が置かれており,普通の公園としての機能を備えている.公園には街灯が設置されており,スマホであれば難なく撮影ができた.

新城鉄道記念公園

垂水から南にさらに10kmほど進み,次に訪れたのは新城駅の跡地.新城駅付近の廃線跡は道路に転用されており,当時の鉄道トンネルも残されていた.私は車で向かう際にその道路を利用したのだが,暗すぎて撮影はできていない.

新城駅の跡地にある新城鉄道記念公園には,残念ながら街灯はなかった.スマホのわずかな光源を利用して撮影を試みたものの,あまり鮮明には写らなかった.

すでに夜も更けて18:50ごろ.街灯もないので満天の星空が望める.スマホではうまく写らなかったが,明るい星はいくつか写っているだろう.

さらに車を走らせて19:15ごろ,ようやく鹿屋市内のホテルに到着した.チェックインを済ませたのちに,歩いて夜の鹿屋の街へ繰り出す.

鹿屋の仲町商店街

ホテルから坂を下るとすぐに見えてきたのが仲町商店街のアーケード.

アーケードを出て本町交差点を望む
仲町から1本奥に入った京町通り.居酒屋が軒を連ねる.

仲町周辺を歩いてみると意外と賑わっていることに驚かされる.後から知ったことなのだが,鹿屋市は10万人の人口を抱える大隅半島最大の都市で,沖縄を除いて鉄道が通らない市の中で最も人口が多いのだそう.それだけ多くの人口を抱えるだけに,商業の集積も進んでいるのだろう.
仲町から1本奥に入った京町通りには居酒屋が軒を連ねており,Googleでも評価の高かった「ひろし」さんにお邪魔することにした.

アルコール厳禁の車旅だからこそ,晩酌は身に染みる.個性的なお通しとともにいただくのは鹿屋の芋焼酎・一番雫.芋焼酎特有のクセが少なく飲みやすい,1杯目にぴったりなお酒だった.

九州に来たからには鳥刺しは外せない.お店のおすすめは焼き鳥と餃子だと伺っていたのをよそに,真っ先に鳥刺しをオーダー.こんもりと積み上げられた鶏肉は新鮮でどれも美味で,お酒がすすむ.

2杯目にオーダーしたのは,先ほどのアーケードの入口にも看板が出ていた小鹿というお酒.鹿屋では絶大な人気を誇る芋焼酎だそう.アテにはホルモン炒めをチョイス.その他にもお店名物の餃子と焼き鳥もついでにオーダーして,店を後にする.

宿に着いたのは21時前.テレビの天気予報では桜島上空の風の情報が流される.さすが鹿児島である.

4. 途方もない急ぎ旅

2日目の移動経路 Googleマップタイムラインより引用

1月12日(木).旅行2日目.私は予定通り5:00に起床し,5:30にホテルを出発した.
1泊2日の弾丸旅行.時間の無駄は一切許されない.

諏訪神社

鹿屋から夜道を一気に南下して到着したのは,南大隅町にある諏訪神社.時刻は6:20ごろ.
この神社は鳥居が2本並んでいるのが珍しい.縁結びにご利益があり,近年ではカップルに人気が高まっているのだそう.(まあぼっちで行ったけど)
左側の鳥居から入り,右側の鳥居から出ていくという慣わしがあり,私もそれにならって参拝した.

さらに車を南に走らせて7:00ごろ.ようやく目的地の九州最南端・佐多岬に到着した.しかし佐多岬の駐車場から展望台まで1kmちょっとあり意外と遠い.日の出の7:17に間に合うか結構際どかったので小走りで展望台に向かう.

御崎神社

道中にあった御崎神社には目もくれず(写真だけは撮った),急いで展望台へ向かう.

佐多岬展望台

展望台まで緩やかな坂道を登り,7:14.なんとか日の出の3分前に到着することができた.展望台の奥には灯台が見える.

佐多岬からのご来光

そして7:17.九州最南端で迎える待望の日の出.

岬の一帯は朝日に照らされて徐々に明るくなっていく.

対岸の薩摩半島に見える開聞岳

7:35.対岸の薩摩半島には美しい山容の開聞岳が見える.朝日に照らされた開聞岳も美しい.

本土最南端・佐多岬.鹿屋から車で向かっても2時間近くかかり,めちゃくちゃ遠かったが,行ってよかった.

北緯31度線のモニュメント

その北緯は31度.本当に南の端まで来てしまったことを感じさせる.

佐多岬を後にして次に向かうのがJAXAの内之浦宇宙空間観測所.そこまで距離にして60km以上ある.7:50ごろに佐多岬を出発して車を飛ばしていく.

1時間ほど進んだ頃だろうか.国道448号線を東へ進む道中で現れた美しい風景が気になり,思わず車を止める.

外に出てみると,大きく弧を描く橋と美しい海の景観があった.

岸良海岸

さらに車を進めると青い海と白い砂浜が美しい岸良海岸に出てくる.ここまでくると内之浦宇宙空間観測所も近い.

JAXA内之浦宇宙空間観測所の34メートルアンテナ

9:10ごろ.岸良の集落から坂をぐんぐん登った先に目的地のJAXA内之浦宇宙空間観測所はあった.守衛所で許可証をもらって構内へ進入すると,さらに坂を登り,辿り着いた丘の上には巨大なパラボラアンテナがあった.この宇宙空間観測所では最大の34メートルアンテナである.写真では伝わりにくいが,現地に行ってみるとそのスケール感に圧倒される.

コントロールセンター

巨大アンテナから後ろを振り返ると,コントロールセンターがある.丘の上に建っており,景色がとても良い.

丘の上に見える20メートルアンテナ

向こうの丘の上にはもう1つアンテナが建っていた.車を動かしてまたさらに坂を登って向かうことにした.

20メートルアンテナ

人気のない丘の上に建つ20メートルアンテナ.先ほどの34メートルアンテナに比べると小ぶりだが,それでもめちゃくちゃ大きい.

衛星ヶ丘(ほしがおか)展望台から宇宙空間観測所を望む

20メートルアンテナから奥に進むと,宇宙空間観測所を一望できる展望台がある.先ほど見た大きな34メートルアンテナや,観測所の施設群,左側にはイプシロンの発射台も見える.

KSセンターに展示されていたロケットの模型
ロケット組み立て場
ロケット発射台

9:40ごろ.丘から少し下りたところにあるKSセンターでは,ロケットの模型やロケット組み立て,発射設備があった.日本最初の人工衛星「おおすみ」はここから打ち上げられたそう.

「おおすみ」打ち上げ記念碑
M-Vロケットとロケット組み立て場

さらに丘を下っていくと,M(ミュー)センターという場所に到着する.ここはM-Vロケットの打ち上げに使用されていた場所で,現在ではイプシロンロケット打ち上げ用に改修されている.固体燃料ロケットとしては世界最大級のM-Vロケット.その実物大地上試験機が展示されていたが,全長31メートルのスケール感に驚く.

M-Vロケットの弾頭

実物のロケットを間近で見られる機会も少ない.3段構造のロケットで,段の継ぎ目や弾頭をじっくり観察した.

発射台

海側には発射台がある.組み立てられたロケットは組み立て場からここまで運ばれて,発射台から打ち上げられる.組み立て場と発射台の間には,ロケットの輸送に使われるレールが敷かれてあった.

M(ミュー)センター全景

ここでM(ミュー)センターの見学は終わり.時刻は10時ちょうど.予定では10時にこの宇宙空間観測所を出る予定だったのだが,まだ資料館を見学できていない.わずか10分だけでもと思い大急ぎで資料館に入った.

ロケット打ち上げの模型
M-3Sロケット模型

最上階から螺旋状に続く展示室を降りていく形で見学していく.展示品がものすごく多く,ものすごくマニアックで,少なくとも全部見て回るには1時間以上かかるような施設だったが,飛ばし飛ばしで見学した.

お土産の自販機

資料館の出口にはお土産の自販機があった.ロケットに関するグッズや宇宙食など,その品揃えは個性的で豊富だった.しかし,お土産を選んでいる時間などない.すぐさま車に戻り,次なる目的地に向かうことにした.

南郷城跡

車を走らせること1時間40分.内之浦から志布志に出て,そこから山沿いの県道を通って宮崎県に入り,12時少し前に南郷城跡に到着した.南郷城跡へ続く車道は細く荒れており,普通車1台がやっと通れるほどだった.対向車が来ないだろうかとヒヤヒヤしていたが,幸いにも対向車は来なかった.ここの城山は私有地だが,地元の青年会や自治会などによって整備されている.

一面に広がる大パノラマ

南郷城跡から見える大パノラマは本当に美しい.眼下に広がるのは大堂津の街並み.砂州の上に住宅が並び建ち,中には日南線の線路も通っている.

細田川の河口を望む

そこから右手に見ると,細田川の河口と,そこを渡す2本の橋が見える.手前の橋が道路橋,奥の橋が日南線の鉄道橋である.

大堂津の集落を走るキハ40形
細田川の橋梁を渡るキハ40形

12:05ごろ,そんな風光明媚な景観の中を,日南線の黄色のディーゼルカーが駆けていく.ディーゼルカーは砂州上に位置する大堂津駅に停車したのちに,細田川を渡って志布志へと向かっていった.

鵜戸神宮の門

時刻は12:40ごろ.レンタカーの返却まであと50分に迫ったところで,最後に訪れたのは鵜戸神宮.縁結びや安産にご利益があるのだそう.

駐車場からどんどん降りていき,波の侵食を受けた奇岩が見えるスポットまでやってきた.ここでは運玉投げが有名なのだが,時間がないのでパス.

本殿

海蝕洞の中に建てられた真っ赤な本殿.ここで急いでお参りを済ませて駐車場に戻った時には12:50.わずか10分で参拝を終わらせて急いで宮崎空港へ戻る.

宮崎空港
とり天おろしそば

13:40ごろ.予定より10分ほど遅れたものの,車を返却した.飛行機の時間には間に合ったのでセーフ.ちなみに飛行機の出発は1時間後の14:40.帰りもpeachなので早めにチェックインを済ませ,保安検査締切まで時間があったのでこの日初めての食事をとる.こうして急ぎ旅をしているとまともに食事を取る時間がない.
宮崎空港の中にあった蕎麦屋さんでとり天おろしそばを注文.なんとか食いっぱぐれは回避した.

保安検査を10分の余裕を持って通過し,宮崎を後にする.この日も上空からの眺めを楽しむには絶好の日和だったが,また座席ガチャを外してしまい,関空までひたすら暇する羽目になってしまった.

こうして,1泊2日で宮崎と鹿児島をレンタカーで巡る途方もない急ぎ旅は終了.この旅の直後に神戸でご飯の予定を入れている私は本当にどうかしているのだが,こんな無茶苦茶な行程も若いうちだからこそできることだ.

レンタカーの1人旅,またやりたいなあ.

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